ドラッカーに学ぶ働き方改革 中平 次郎 [ 特集カテゴリー ]

イノベーションのバトンをつなぐ [ 第四回 ]

 前号に続き、イノベーションのテーマについて、もう少し掘り下げていきたいと思います。イノベーションは、事業が好調だからとか、減速してきているからとか、そういう理由で取り組むのではありません。イノベーション、つまり、新しい事業を創っていくという取り組みは、通年の計画に入っていないといけません。なぜなら、時間の経過とともに、世の中のニーズや社会が求めていることは変化をし続けており、今までの事業が古くなっていくからです。

・マーケティングとイノベーションによって顧客を創造すること

・昨日を陳腐化させ、明日を創り上げること

・組織の資源と労力を、最大の機会、最大の成果の上がる分野に適切に配分すること

 それが経営者の仕事であり、顧客を創造できたかどうか、その成果を問われます。

 イノベーションは、あくまで、ドラッカーのマネジメントの基本と原則の1テーマにすぎませんが、景気がよいときは学ばず、景気が悪くなると、ドラッカーの人気が一時的に復活するというサイクルがあると言われています。でも、そうではありません。イノベーションを含め、ドラッカーのマネジメントの基本と原則は多岐にわたります。それを学び続け、繰り返しの思考と習慣にすることが、私たち経営者の課題です。

 

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