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「強い真のリーダーの条件」(谷口碩志)

谷口碩志の「会社は人から」第51回
「強い真のリーダーの条件」

谷口碩志氏 (クリエイトマネジメント協会代表取締役)

長年、研修のお手伝いを進めていまして、最近の管理、監督者の方々は自信をなくされているように感じます。

最近の若者の心の移り変わりの対応です。けっして、人の心はデカルト、カント、ショペンハウアーの時代からそう変わっていないと研修を通じて思います。

しかし、ふた昔前の時代でしたら 良い悪いは別にしまして、たとえの話ですが、「右向け右」とリーダーが言いましたら、納得しなくとも右を向き、行動して、その結果、自らの実体験により答えを出しました。

今は納得しないと動きません。一応、聡い者は状況判断をして 右を向いたフリをする処世術は上手に演出します。

何を申し上げたいかと言いますと、フリの演出のため、右を形だけ向いたとしても、実行動により腑に落ちる結果を体験していないため、また、やらされることで、なす仕事の面白みとか、やらされて生じる人間関係とかの「妙」を味わう機会が少ないという結果になります。

つまりこれからの上司は人間関係の希薄により、忖度とか、よろしくなあ、とか、そのようなふた昔前に通じた曖昧な言葉は 今は部下には通用しないということになります。

最近、セクハラ、パワハラ等の対応が 各企業の上司の大きな悩み事になっていますが、それらの原因の一つは上司と部下の心の信頼関係の人間関係がうまくいっていないために起こるものと思われます。

そこで、真のリーダーとしてのリーダーシップについて、研修を通じてまとめてみました。

こうしてまとめてみますと、上司の資質を含め、人間の心は冒頭に述べましたように、何百年前から そう変わりがないということにつきるように思います。

上に立つ者が、その根底に流れるいかに人間性に基づいた、しっかりした人生観、仕事観に対するけっしてぶれない理念、思いが必要のように思われます。

■強い真のリーダーの条件

① その道の誰にも負けないスペシャリストである
リーダーはゼネラリストであるが、その仕事のスペシャリストでなければならい。担当する仕事には「誰にも負けない」自負できる、技能を持っていなければならない。

② 部下の話を素直に最後まで傾聴できる能力が必要である
事の事情を最後までしっかり聴き把握する。そこで初めて適切な正確な無限の打つ手が見えてくる。
話の腰を折ったり、途中で口をはさみ、相手のヤル気をなくすことは最悪のリーダーである。

③ 艱難を楽しむことができる
リーダーとは困難を最も背負うものである。それが嫌ならば、リーダーを降りる覚悟が必要である。艱難辛苦を楽しみ そして受け入れる資質が必要である。

④ 部下に対して尊敬される範となる
「学ぶ(まなぶ)」の語源は「真似る(まねる)」という。人は好きな人、尊敬している人、好感を持っている人を見ると、それを学ぼうという習性をもっている。そのように模範となる資質を持つことがリーダーである。

⑤ 部下の成長を「わがごと」のように喜ぶことができる 
えてして、部下が成長するとライバル心を起こし けなすふつつかな者がいる。
それをわがごとのように称賛し、喜ぶことができ、部下の人生を伸ばしてあげる者が真のリーダーである。

⑥ 叱るべきときは真剣に真心で叱ることができる
なんでも褒めれば良いというものではない。部下の成長を真に望んでいるのであれば、事の成否の経緯により、しかるべきときは叱る勇気が必要である。
ただし、叱るときは相手の人格と信頼が常に根底にあることである。そのためには、常に人間力を磨いておかなければならない。

⑦ 部下を愛し、信頼することができる
リーダーが「真のリーダー」になれるのは、常に支持者が、協力者がいるからである。そのことを常に肝に銘じておかなければならない。つまり縁あった者を人間賛歌として、部下を愛し、信頼することが大切である。

⑧ 「夢・ロマン・志・目標 」を持って語り続けることができる
リーダーは常に、「夢・ロマン・志・目標」を持ち、自分自身の可能性を信じ、未来を信じ、そして、その可能性に挑戦する勇気と実行力を持ち、突き進んでいくことである。

⓽ 事業の命である利益を追求することに厳しさを持って対応する。
企業が継続するためには「いかに利益を出し続けるか」その一念である。そのことを周知徹底して肚に収めて利益追求に厳しさを持ち、対応しなければならない。

 

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清話会 谷口碩志 (たにぐち みつゆき)
昭和18年5月大阪市生まれ。昭和42年関西学院大学卒業後、3年間の商社勤めから経営コンサルタント会社へ転身。約9年間在籍、その間海外の企業実態調査のため欧米・中南米・アフリカ・共産圏・東南 •アジア諸国など40数回の渡航歴を数える。昭和53年、経営コンサル会社を創設、代表取締役に就任。

・クリエイトマネジメント協会 http://www.cmajapan.co.jp/ 

・谷口社長のブログはこちら http://blog.livedoor.jp/senba206/