「若き日の渋沢栄一」  ―日本資本主義の父・渋沢栄一の原点を振り返る [ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】「若き日の渋沢栄一」(永冨明郎)

「若き日の渋沢栄一」
 ―日本資本主義の父・渋沢栄一の原点を振り返る

歴史紀行作家 永冨 明郎

【講演日:2020年11月11日】

「官尊民卑」に疑問を抱き、
武士になることを目指す

「日本資本主義の父」と称され、わが国の経済の基盤を築いた渋沢栄一。2021年NHK大河ドラマ『青天を衝け』の主人公となり、さらには24年から新一万円札の顔としても起用されることが決定しました。

渋沢栄一は、天保11年、武州榛沢郡、現在の埼玉県深谷市血洗島の豪農であった渋沢一族中の家(なかんち)当主渋沢市郎右衛門の長男として誕生します。父市郎右衛門は、中の家が財政難にある.中立て直しのために婿養子に入り、農業や養蚕のみならず、新しい事業として藍玉づくりとその販売を始め、家を再興した人物でした。

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