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第四回 大学から見た体育会人材 (久野晋一郎) [ 第4回 ]

前回は企業から見た体育会人材について触れてきた。スポーツを通じて変化適応力(フレキシビリティ)を兼ね備えた体育会人材の価値について触れてきた。今回は「大学から見た体育会人材」について解説させていただく。

まず、大学における体育会学生の価値についてお話させていただく。

様々な側面はあるが、「学校の広告塔」というのが一番イメージに近いだろう。

大学の看板を背負い、果敢に競技に挑む姿は在校生・卒業生・関係者に夢と感動を与えている。

最たる例が箱根駅伝だ。毎年1月2日、3日に開催され、コロナ禍以前の観戦者は2日間で100万人以上、テレビ放送の平均視聴率は30%を超える。その経済効果は図り知れず、優勝大学のスポンサーの経済効果は60億円とも言われている。

2012年「山の神」柏原竜二選手を擁して驚異的なタイムで第88回箱根駅伝を制し、総合優勝した東洋大学の入学志望者が前年よりも1万人増えた。

つまりスポーツでの活躍が大学そのものの人気・知名度にも繋がるので、強化を図りたいという背景がある。

次に、大学の体育会学生へのキャリア支援の現状と課題について触れていく。スポーツに力を入れている新興大学や小規模な大学は独自の取り組みを行なっている印象だ。

体育会学生を対象にしたキャリア講座や学内合同企業説明会を行ない、手厚いフォローで就職活動の底上げを図っている。

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