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第7回「年商の壁を突破させる方法①中小企業の成長軌道」(小池浩二) [ 第7回 ]

人間は誕生し、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、成人と成長過程がある。その節目に人との出会いもあるし、入試もあるし、卒業もある。また、人生の節目として成人式、就職もある。それと同じように、会社にも基本的な成長軌道がある。

図表 会社の成長軌道≫

■誕生期

まずは誕生期。会社が生まれて間もない時期で、どの会社にもある。会社の生存確率は人間の存命率より厳しい。誕生した会社が10年間生き延びる生存確率は20~30%と言われる。

■基礎固め期

誕生期が過ぎると基礎固め期になる。この時期は商品、顧客の基盤が少しずつ出来上がる時期である。

■急成長期

次は急成長期に入る。これは商品の選択、業種の選択、エリアの選択、お客様の選択等がよいからお客様・仕事の数が増え、急成長できる。従業員の数が増えるから急成長するわけではない。仕事の数が増えるから、従業員の数も必然的に増える。そうやって会社は急激に成長する。

■安定期

安定期を売上高でみるとメーカー業で5億ぐらい、卸売業で10億前後、小売業で7億ぐらいである。

安定期になると会社内部に2つの大きな変化をもたらす。1つ目は前年対比の検討が出来始める。2つ目は、経営者が現場から離れることである。

社長が現場に出て、みんなを引っ張り成長するのが中小企業。これが安定期に入ると、工場を任せる工場長、販売なら販売部長の存在が必要。そして経営者が、現場業務から離れ、組織運営に会社の舵取りを変える必要性が生まれる。従業員の数も10人から20人、20人から30人の規模になる。社長がいつまでも現場のトップでまとめることは難しい。社長自身が経営者の仕事にギアチェンジしないといけない。つまり会社に合った経営の技術を構築しなければ更なる成長は期待できない。

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