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第14回「中小企業の社長は皆同じ人種」(小池浩二)

■中小企業は「ないない尽くし」の組織

組織とは、同じ考え方を持つ者が目標の共有化を図り、その実践に向けて方策を考え、ルールと基準に基づいて、個々の役割に応じて動く集団である。そして個々の人間性を認め合い、成果をともに喜び合う関係である。

人が2人以上集まれば、組織となる。政治・宗教・スポーツの世界など、あらゆる世界に組織がある。ほとんどの組織は、価値観が似ている人が集まり、構成されているからまとまりやすい。まとまりやすいから、冒頭の条件を容易にクリアすることができる。

しかし、中小企業は例外である。中小企業は、いわば「人間動物園」だ。たまたま同じ職場で働いているが、価値観が違いすぎたり、目標がバラバラだったり、行くべき方向性がわからず迷っていたりする。

しかし、中小企業は人なし、物なし、金なし、管理なしという「ないない尽くし」の環境に置かれている。さらに、一人2~3役の兼任主義で運営されているがゆえに、組織が持つ機能の深い掘り下げができず、日々、悪戦苦闘している。

組織としての骨格バランスが崩れているため、当たり前のことが当たり前のようにできない。頑張ってはいるが、頑張り方が違うために成果が思うように上がらない状態になっている。

中小企業の基盤はこのように脆弱である。基盤が弱いために慢性的に何かしらの病気を抱えたまま会社運営をしているのが中小企業なのである。それでは、その中小企業を運営している経営者について説明していきたい。

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【講演録】「ロシア・ウクライナ侵攻から見る“日本の外交と防衛”」(松川るい)
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【講演録】「ロシア・ウクライナ侵攻から見る“日本の外交と防衛”」(松川るい)

清話会セミナー 2022年4月2日(土)大阪

「ロシア・ウクライナ侵攻から見る“日本の外交と防衛”」

 —-危機せまるアジア外交を考える

松川るい 参議院議員

1971年生まれ。東京大学法学部卒、外務省入省。米国ジョージタウン大学国際関係論大学院修士号取得。在韓大参事官、日中韓協力事務局次長(ソウル)で活躍後、2014年総合外交政策局女性参画室長(初代)として国際女性会議(WAW)を立ち上げた。16年2月退官、7月参議院選挙において当選。

 

■今のウクライナを見て思う

 「祖国を守りたい気持ち」

 

今は時代を画する歴史の転換期、危機の時代、このままじゃいけない時代が来た、それを日常レベルで感じる時代のただ中にいるのではないかと思います。

私は前回2016年7月の参議院選挙で初めて政治の世界に挑戦をさせていただきました。その前は23年間、外交官僚として国益のために働いてきました。1989年11月、ベルリンの壁が崩壊しました。その時と同じような変化の時代に来ているという気がしています。

 私はまだ政治家として一期目ですが、多くの討論番組に呼んでいただいています。先日『日曜プライム』という地上波の討論番組に初めて出演させていただきました。

 ウクライナの惨状を皆さん毎日見ていると思います。マリウポリがほとんど全壊するような攻撃です。子供がいる、とわざわざ書いているのに、戦意を喪失させるためでしょうけども、わざわざ殊更にそこを攻撃する。ほぼ戦争犯罪です。

 番組で橋下徹さんが、とっとと白旗を上げて政治的妥協をすればいいではないか、と言いました。ロシアが要求しているいくつかのことがあります。中立化、非武装化、ゼレンスキーさんがいなくなって親露派の政権に変える、そして東部ドネツク、ルガンスク州を独立させる。これを全部飲めば、確かに戦争は終わります。でも私はすごく違和感を感じました。橋下さんや玉川徹さんが言っているように、どこかの時点でリーダーは、この戦争をどう手仕舞いするかを、自国の国土や国民への被害を考えて妥協するべき時はあると思います。それはプーチンさんも同じです。決してロシアはうまくいってないです。けれども、被害が出たら即白旗を揚げればいい、というのは違うと思います。

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【講演録】「モノの価格はこのまま上り続けるのか」(藻谷俊介)
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【講演録】「モノの価格はこのまま上り続けるのか」(藻谷俊介)

清話会リモートセミナー 2022.3.29(火)

 

「モノの価格はこのまま上り続けるのか」

—-ウクライナ侵攻を受けての展開

藻谷 俊介 (株)スフィンクス・インベストメント・リサーチ代表取締役  

1985年東京大学教養学部卒業。90年米国ハーバード大学ビジネス・スクール卒業(経営学修士課程)。85年住友銀行入行、92-96年ドイツ銀証券会社でシニア・エコノミストとして日本のマクロ経済分析・市場動向分析を専任担当。96年スフィンクス・インベストメント・リサーチ設立。

 

■物価は上がり続けるもの、

 日本の物価は世界でも例外的

「モノの価格はこのまま上り続けるのか」という問いに端的に回答するならば、「物価は上がり続けるものである」ということになります。消費者物価指数(CPI)という指数が日本を初めとして、アメリカ、ロシア、中国などの世界各国で算出されています。各国のCPIを比べてみると、それぞれに違いがあり各国に個性があるとわかります。そして各国のCPIをGDPウエイトで一本の線にまとめていくことにより、特定地域に偏らない世界全体のインフレ率が見えてきます。

その主要17カ国のCPIを合算すると世界の約7割を占めると言われています。それらを足し合わせたものを見ると物価指数はずっと右肩上がりであり、例外的にリーマンショックやコロナの第一波のときに少し下がっているだけです。

このようにグローバル的に大きな影響があるような現象が起こったときは短期的なデフレが起こりますが基本的に物価は上昇し続けるものです。2010年と2020年の世界のCPI を比べた時、約10年間で物価が約1・4倍上昇していることが確認できます。それぐらいが世界の標準的なインフレということになります。さらに最近のインフレ率を見てみると約5・1%となっていて、ますますインフレが加速してくことがうかがえます。その場合およそ10年で1・6倍ほどの伸び率になってくると予想されます。

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【講演録】「北条義時 鎌倉幕府を乗っ取った武将の真実」(濱田浩一郎)
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【講演録】「北条義時 鎌倉幕府を乗っ取った武将の真実」(濱田浩一郎)

「北条義時 鎌倉幕府を乗っ取った武将の真実」

 —「武士の世」の始まりを決定づけた人物の実像とは

 

濱田 浩一郎 はまだこういちろう(歴史家、作家、評論家)

 1983年大阪生まれ、兵庫県相生市出身。皇學館大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。専門は日本中世史。姫路日ノ本短期大学、姫路獨協大学で非常勤講師を務めた後、現在は主に著述やメディア出演で活動。著書『播磨赤松一族』『小説アドルフ・ヒトラー』全3巻など多数。

 

 

■北条義時は「待つ人」

「何もしない人」だったのか

 

今年の大河ドラマは『鎌倉殿の13人』です。ドラマの主人公、北条義時とは一体どういう人物だったのか。

承久の乱(1221年)を描いた「承久記絵巻」という絵巻物があります。江戸時代に作られたものですが、そこに義時の顔が描かれています。口ひげを生やして、顔は少しふっくらしているように見えます。目は細めでしょうか。

 現代の歴史家は、義時の性格を一般的に「待つ人」「何もしない人」と評価しています。私はその評価には反対ですが、なぜ義時がそのような評価を受けているのか。

義時の性格を見る上でよく使われるのが、鎌倉時代後期に編纂された歴史書『吾妻鏡』です。これは北条氏の政権下において編纂された書物ですので、北条氏を美化礼賛するような文章も見えて取扱い注意な面もありますが、歴史家からは重宝されています。

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リクルート事件(下)(三沢明彦)

忌まわしい事件の記憶を背負いながらも、「リクルート出身」と胸を張る経営者、起業家が多いことに驚かされる。創業者の江副浩正とは何者なのか。時代を駆け抜けた起業の天才、古い秩序に挑む創造的破壊者、政治家、役人などに値上がり確実な未公開株を譲渡した犯罪者…。その評価は分かれるにしても、彼が撒いた種が荒れ地から芽を出しつつあることは確かだ。

「社員皆経営主義という企業哲学を持っていました。それは『あなたはどう考えるか』という問いから始まり…」。武蔵大学名誉教授、三菱地所社外取締役、江上節子の巻頭談話(「日経ビジネス」2月21日号)に目が留まった。女性向け転職情報誌「とらばーゆ」編集長だった彼女の記憶に残る江副は、東京地検特捜部が供述調書に描いた人物像とは異なり、社員の独創性を引き出す経営者である。

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「感謝の心」を話に生かす [ 特集カテゴリー ] ,

第3回 話の味は謝念豊かな人の味 澤田良雄

話の味は人の味です。これには2つの軸があります。 

  • ひとつは話す人の考え方です。

 それは、生まれてから現在までの体験と学びで得られた知識、知恵、習慣、情報、技術等々に加えて、生まれた時の宿命的条件が加味されます。これには、受け継がれてきた家柄、男か女か、兄弟姉妹の続柄また、血液型や誕生日、誕生星や干支などさまざまな要素があります。従ってこれらのすべてが集積され、ものの見方・思考を形成していきます。ですから、ひとりとして同じ考えの人はおりません。例え、同じシチュエーションであっても、そこでのとらえ方、判断、行動は十人十色で、異なるものなのです。

 さらに、各自の考え方は変化します。生育過程での学び、体験等の諸条件は常に変わるからです。ですから導き出される考え方は、変わります。極端な現象は朝令暮改のこともあります。一人十色と表されることは周知の通りです。従って、感謝の心の享受の有り様も一応ではありません。しかしながら、程度の差はあれ感謝の心が生きた見識となっています。

  • もうひとつは人間性です。

その人の性格、人徳、人間味というものは、話しぶりに表れます。好感度の高い話し手の人間性には、三つのキーワードがあります。それは、誠実、熱意、信念です。

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