史上最高値から鈍化
世界債務の担い手日本
2018年はあらゆるものが史上最高値で、2018年10月頃から下ってきています。その背景にあるリスクが目立ち始めました。その内の一つは、圧倒的に債務が拡大していることです。
世界中の企業、政府の合算における世界の総債務は2京円にも達します。これは史上類を見ない金額です。世界のGDPに対しての比率も上昇を続けています。一部の新興国では、GDP比で200%を超えており、さらに上昇を続けているのが気になります。
「2019年の日本と世界の経済を読む」 —-消費税アップ、東京五輪前年、米中貿易戦争下の景気動向 2018年12月19日(水) [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
史上最高値から鈍化
世界債務の担い手日本
2018年はあらゆるものが史上最高値で、2018年10月頃から下ってきています。その背景にあるリスクが目立ち始めました。その内の一つは、圧倒的に債務が拡大していることです。
世界中の企業、政府の合算における世界の総債務は2京円にも達します。これは史上類を見ない金額です。世界のGDPに対しての比率も上昇を続けています。一部の新興国では、GDP比で200%を超えており、さらに上昇を続けているのが気になります。
“親日”台湾とのこれからの関係 ―激動の東アジア情勢下、今後の日台交流のあり方 [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
中国嫌いの日本人
相思相愛の日台人
私の講演の参加者で6、7割、多い時は8割の方が中国のことが嫌いだと言います。しかし日本は中国を認めていますが、台湾を認めていません。台湾は中国からすれば自分の国内。従って台湾人を日本政府は中国人として見なさざるを得ない状況です。これはおかしいと思いませんか?
そして台湾人は日本人を、日本人は台湾人が好きです。これは日本が台湾を、約50年間の統治で本当によい政策をしたからです。戦争が厳しくなった後半の2年程はとても酷かったのですが、原因があります。台湾の軍人、警察官の多くは台湾に根差していますから良いのですが、終戦近くになると大陸から陸軍中心に人が来ました。台湾を知らない人たちが指揮をとったので酷かったのです。
「米朝和解で、想定される今後の東アジア情勢」 ―日本がいま、成すべきこと [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
消えた「不可逆的」
「武装解除」に抵抗
米朝首脳会談で共同声明が発信されましたが、案の定、半年が経ちますが非核化は全く進んでいません。重要な点は北朝鮮の安全の保証と朝鮮半島の非核化です。声明では「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)は盛り込まれませんでしたが、CVIDも微妙に変化しています。会談前はポンペオ国務長官が「永久的検証可能で、不可逆的な」(PVID)と言いましたが、今は「最終的かつ完全に検証された非核化」(FFVD)。「irreversible」(不可逆)がありません。1万人に及ぶ北朝鮮の核技術者の海外移住をポンペオは言いますが、ありえません。核が出来ればノウハウは人間の頭の中にありますから、データを破棄したところで「不可逆」に出来ないことに気がついてきました。
参議院議員 西田 昌司 [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
岸信介の孫に注目
年金問題で大打撃、下野
私が安倍さんを国会議員になられた時から注目していたのは、亡くなった西部邁先生が、「安倍晋三は『僕は安倍晋太郎の息子ではないのです。岸信介の孫です』と誇らしげに話をするんだ」と言っていることを紹介し、我々が問題点と感じていた、戦後の占領時代に作られた様々な仕組みを何とかしなければならないと考えている、と仰っていたからです。
「勝海舟の“罠”」 —勝の“功績”を記した「氷川清話」を究明すると見えてくる真実 [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
哨戒機P‐3Cから見た“日本列島” ーー日本と日本人を強くしたい!! [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
全国どこかで飛ぶ哨戒機
情報取集、災害対応、輸送
海上自衛隊の組織編制は、ご存じのとおり、護衛艦を主とした部隊、潜水艦を主とした部隊及び掃海艇を主とした部隊のほか、航空機を保有した部隊もあり、その中には多くの航空隊があり、1、2、4、5航空隊でP-3C哨戒機の実戦運用を行っています。最初の頃のP-3Cは機体上部が白、下部がグレーのツートンカラーで尾翼にテールマークがあり、格好良かったのですが、現在は、テールマークはありません。これは、マークによって航空機の所属などの情報が分かってしまうのを避けるためで、今はグレー一色です。
好調続く世界経済、今後の見通し ―-日本経済と政策の方向性 [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
利益最高でも売上横ばい
アベノミクスの陰に目を
日本銀行は四半期ごとに1万社の企業への業況判断調査を行い、その結果、2000年以降の我が国の経済は結構「良い」状況です。日銀の短観データで全企業に経常利益を聞いてみても、世界金融危機、リーマンショック前の状況を超えています。過去最高の利益水準で製造業も非製造業もかなり良い水準にあります。
変革の時代を生き抜く“自己刷新力” 激変の時代を生き抜くヒント 〈後篇〉 [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
アジア各国の将棋と
コンパクト化された日本将棋
元々将棋は古代インドから始まったと言われています。戦争を繰り返し行い、非常に疲弊していたので、ゲームにすることで軽減をはかりました。これが「チャトランダ」と呼ばれている二人で遊ぶ双六のようなもので、これが西に行ってチェスになりました。
60年赤字にならない秘訣! アシックス商事の経営戦略に学ぶ [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
「人のため」の創業者
幸運に恵まれ危機回避
アシックス商事は1953年に田嶋弘吉が創業して64期目、アシックス商品の販売会社にとられることが多いのですが、実際にはメーカーです。ビジネスモデルとしては、ナイキもアシックスも当社も皆同じ。社員は240名、パート含めて400名程。子会社のニッポンスリッパの社員40名、パート含めて100名で、アシックス商事グループとしては500名程です。
変革の時代を生き抜く“自己刷新力” 激変の時代を生き抜くヒント 〈前篇〉 [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
ミスを重ねず気分転換
良いプレッシャーに身を置く
将棋の世界は、ルールそのものは400年前から変わっておらず、極めて保守的・伝統的です。しかし戦術や練習方法、考え方はここ5年10年というスパンで見ると大きく変わり、これから先も、かなりの変化がやってくるであろうという世界でもあります。
私は1年間で50、60試合の対局をしますが、プロ棋士でもミスはよくします。後から振り返った時に100点満点で完璧だった試合は年に1回、2年に1回。大部分の対局はちょっと失敗してしまった、改善や修正の余地があります。ミスをしないに越したことはありませんが、大事なのはミスを重ねないことです。ミスを重ねるのは、どうしてこんな事をしてしまったという後悔や動揺が客観性や冷静さを失わせてしまうのです。
笑ったらそれでいいんです テレビ・ネットから「360度」へ [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
20億から500億へ
笑わせるのは大変
私が吉本に入社して40年になります。入社当時の売上は20億円、現在は500億円以上。お陰様で、世の中の「お笑い」への見方が変わってきました。
昔は「面白い顔している」「勉強はあまり好きじゃない」という子達が「お前、吉本行け」と言われましたが、最近は人を笑わせることは大変だと認めていただいているようです。
【これからの“ニッポン”-北方領土問題・ロシア交渉の秘策】 大阪 2018年1月18日(木) [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
政治家は誰のために
働くべきか
私は小泉元総理が仕掛けた2005年の選挙で新党大地を立ち上げて郵政民営化に反対し、45万票を獲得して当選した。
しかし当時の小選挙区で出た郵政民営化反対派は、自民党の公認を外されたうえに刺客まで送られた。どの国とも仲良くするのが本来の外交だが、アメリカに軸足を置く小泉氏はさまざまな歯車を狂わせ、橋本龍太郎氏、小渕恵三氏、森喜朗氏の政権ではうまくいっていた日露関係もぎくしゃくし、解決寸前だった北方領土問題も進展しなくなってしまった。
【イタリア企業とその強さの秘訣-伝統・品質、世界に通用する中小企業のあり方】 東京 2018年1月25日(木) [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
多様な文化と言語が
同居するイタリア
古代ローマ帝国衰退後のイタリアは、多くの民族に侵略された歴史を持つ。5世紀には東ゴート族が東ゴート王国を建国。それ以降はローマ帝国、ゲルマン人、アラブ人などの勢力による小さな公国、王国が乱立して争いが続き、15~16世紀にかけてはフランスやスペインによる侵攻も受けた。
【2025 年“大阪万博”成功を!-1970 年“千里丘”に咲いた夢をもう一度】 大阪 2017年12月13日(水) [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
【2018年に向けて、経済の読み方-”堅調”な経済の転換点はどこか?】 清話会セミナー講演録 東京 2017年12月18日(月) [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
【トップセラーが明かす 顧客との関係づくり】前田知憲 清話会セミナー講演録 東京 2017年11月7日(火) [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
【間違いなく「人が動く」話し方】 清話会セミナー講演録 大阪 2016年3月6日(月) [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
話された言葉は文字以上に心に残る
伝えたいことを自分の言葉で発するのがスピーチである。欧米ではトップリーダーが優れたスピーチ力を有していることが求められ、アメリカ大統領にもスピーチトレーナーがついている。
日本でもスピーチの重要性にようやく目が向けられるようになり、安倍総理も東京五輪招致のプレゼンテーションに際して、高名なトレーナーからトレーニングを受けた。それ以来、総理の話しぶりは以前より説得力を帯びるようになった。
【デフレ脱却と金融・財政政策】 渡辺努 清話会セミナー講演録 東京 2017年5月16日(火) [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
単純なマクロ政策だけでは
物価を上昇させられない
CPI(消費者物価指数)で測った日本のインフレ率は90年代半ばにマイナスになり、デフレの時代に突入した。1930年代にアメリカで起きた大恐慌では毎年10%ほど物価が下落したが、今の日本のデフレ率は前年比マイナス1〜2%程度で、世の中を混乱させるほどのものではない。デフレとしてはマイルドだが、20年以上も持続している点が特徴である。90年代後半に政府や日銀が心配したのは、デフレと景気低迷が悪循環するデフレスパイラルに陥ることだった。当時はもっと激しいデフレが起きるのではないかと懸念されたが、幸いそうはなっていない。
私が立ち上げた東大発ベンチャー企業のナウキャスト社は、日本経済新聞社と共同で、POSデータを利用した日次物価指数を提供している。そのデータを活用すれば、消費財を製造・販売する企業ごとの物価を計測することが可能だ。対象となる約5000社のうち、日銀が目標とする2%の物価上昇を果たした企業数は、アベノミクスが始まる直前の2012年末には10%程度だった。その数はその後徐々に増え、ピーク時には4割ほどの企業が目標をクリアしている。日本経済は依然としてデフレから脱却できずにいるが、この分析結果を見る限り、アベノミクスはまったく効果がなかったわけではないということになる。
製品価格を上げている業種で代表的なのは、輸入素材を加工して販売する食品メーカーだ。これはアベノミクスの影響で円安が進んだ結果だと思われる。一方、売価を下げている企業はまちまちだ。その1つがビールやビバレッジメーカーで、過当競争による値崩れが原因だと考えられる。日用雑貨もドラッグストアによる安売りの影響で値下げしているし、大手流通企業のプライベートブランドも価格を下げている。このように個別の事情を抱える業種は、国のマクロ経済政策とは関係なく安売りを続けざるを得ない。こうした企業も含めて全体の物価を上げるには単純なマクロ政策だけでは不十分で、過当競争が激しいならそれを改善する方策を立てるなど、ミクロ的なアプローチが必要だ。
【知られざる日本とインドの関係】 G・M・ナイル 井上康史 清話会セミナー講演録 東京 2017年4月26日(水) [ 特集カテゴリー ] 【 清話会講演録 】
日本の後押しを受けて
独立運動を展開した父
大東亜戦争が終わる前に生まれた私には、愛する祖国が2つある。1つは父なる国インド、もう1つは母なる国日本だ。
私の父、A・M・ナイルは、1928年に京都帝国大学に入学した。その時代にインドという国はなく、父の祖国を支配していたのはイギリスだった。父は高校時代よりイギリスからの過激な独立運動に身を投じていた。このままでは官憲に捕まるという恐怖を感じた両親は、息子を海外へ逃がそうとしたのだ。
留学先として日本を選んだ背景には、乃木希典将軍が旅順の二百三高地で軍港を攻略、東郷平八郎元帥が日本海海戦でバルチック艦隊を撃破し、ロシアに勝ったということがある。歴史上初めて白人を破った東洋の国として、日本に親しみを抱いていたのだ。父の兄もまた、日本への留学経験があった。
シンガポール初代首相のリー・クアンユーは1960年〜70年代にかけて、日本が成し遂げた高度経済成長をモデルにしたルック・イースト政策を展開したが、それよりずっと以前の昭和初期に、私の祖父は早くも日本に注目していたのである。
インドの高名な設計家であった祖父の影響から、京大で土木工学を学んだ父は1932年に卒業したが、インドに帰国すれば即座に捕まることが明らかだ。