EU情勢最前線 [ 特集カテゴリー ] ,

ジレンマの角 [ 第65回 ]

 尖った角の間を通るのを想像されたい。どちらの角を選んでも、同じくらい尖っているのであれば、どちらにしろ痛みを伴い、不愉快なことに違いあるまい。これを「ジレンマの角」と言い、二つの選択肢がどちらとも受け入れ難いことを指す。二方面からの要求をそれぞれ聞いていては身動きが取れないことはまさに「ジレンマの角」状態で、こうしたジレンマが継続すればいずれはそれが“窮地”になりかねない。今欧州でそうしたジレンマの角状態にあるのが、ECBドラギ総裁ではないだろうか。苦しい状態が続き、いずれは窮地に追い込まれてしまうのかどうか。正念場を迎えている。

 

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覆水盆に返らず、か? [ 第64回 ]

 太公望が周に仕官する前、仕事もせず本ばかり読んでいたため、離縁された。その後太公望が出世したため、元妻は復縁を申し出た。水の入った盆を持ってきた太公望は、その水を盆に戻せたら復縁すると答えたが、戻せる由もなし。転じて1度起きてしまったことは2度と元には戻らないことを言う。

 

 「これは歴史的瞬間で、後戻りすることはない」。2017年3月29日、メイ首相は欧州理事会のトゥスク大統領に書簡を送付、EU離脱に意向を正式に通告。リスボン条約第50条の発動によりプロセスを開始した。2年間の交渉期間を経て、19年3月末までに離脱を完了するスケジュールである。

 

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漁夫の利 [ 第63回 ]

 中国趙の国が燕の国を攻撃しようとしているときのこと。燕王が「ハマグリの肉を食べようとしたシギは、ハマグリに嘴(くちばし)を挟まれた。互いに譲らず睨(にら)み合っていたら、漁師がやってきて、苦労せずに両方とも捕えてしまった」と説くと、趙王は第三国の秦が得することを怖れて燕への攻撃をやめた。ここから、当事者同士が争うなか、第三者が利益をさらってしまうことを漁夫の利と言う。

 

フランス大統領選挙がにわかに金融市場に影響をもたらすようになっている。フランス国債が売られ、債券価格が落ち始めた。選挙前にポジションを中立に戻しておくのは投資家の一般的行動だが、それだけフランス大統領選挙の様子が混沌としてきたことの証左でもある。

 

 フランス大統領選挙は4月に第1回投票、5月に第2回投票が行われる。

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