2020年、世界と日本の景気はどうなる〈後編〉

2020年、世界と日本の景気はどうなる――米中貿易戦争下の大きな潮流変化を読む [ 特集カテゴリー ]

2020年、世界と日本の景気はどうなる〈後編〉 [ 株式会社武者リサーチ代表 武者 陵司 ]

日本のポジション

 

米中問題は来年にはかなりクリアになると申しましたが、中国は半導体が最大のネックであるとして国産化の強化を求めています。様々なハイテクを作るのに米国から物を買えないとなると、日本しかありません。例えば、半導体を作る製造装置に限れば、米国と日本で世界の市場のほぼ8割近くを支配しています。上位15社のうち、日本企業が8社ほど入っています。日本は中国が欲しい様々な技術、ビジネスモデルを持っている国なので、中国はどんどんすり寄ってきます。米国と中国が喧嘩すれば、日本が有利になるのは当然の成り行きで、日本こそ米中対決の鍵を握っています。日本が中国側につくと、米国はアジアから撤退せざるを得ません。鳩山政権はその素振りを見せたので、米国は驚き、激怒しました。しかし日本を追い込むと中国の味方になり、米国はお手上げです。それほど米国、中国にとって日本は大事な存在です。ものすごく有利な地政学ポジションにあります。

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国内より海外に要因 消費税増税も景気影響少ない

経済動向最前線 熊野 英生 [ 特集カテゴリー ]

国内より海外に要因 消費税増税も景気影響少ない [ 2019年の展望 ]

平成がいよいよ終了する。平成最後の年、つまり新元号元年は景気が比較的良い年になりそうだ。理由は、国内イベントが目白押しであることだ。新元号が4月に決まると、新時代を祝うムードとともに平成を惜しむムードが様々な消費のキャンペーンを誘発するだろう。ラグビーワールドカップも国内の複数会場で開催される。

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米経済のリスクを点検

経済動向最前線 熊野 英生 [ 特集カテゴリー ]

米経済のリスクを点検 [ 第58回 ]

米中貿易戦争によって景気の潮目が変わるのではないかと警戒してきた。9月24日に、米国が2,000億ドルの中国からの輸入額に10%の制裁関税を課した。この影響は、それに備えた輸出入の駆け込み需要を生み、恐らく10月からはその反動減と制裁関税の悪影響がダブルで襲ってくるのではないかと筆者は予想していた。

 

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