小島正憲のアジア論考
元寇とガンジー
小島正憲((株)小島衣料オーナー)
1.日本は占領するに値する国か?
■AIによる「元寇」解説
元寇(げんこう)とは、13世紀後半(1274年・1281年)に、当時中国大陸を支配していたモンゴル帝国(元)とその属国である高麗が、2回にわたって日本に侵攻してきた出来事のことです。鎌倉幕府の執権・北条時宗がこれを退けました。
1. 文永の役(1274年) 元の皇帝フビライ・ハンが服属を求めたが、幕府が拒否したため開戦。元軍の「集団戦法」や火器「てつはう」に対し、日本側の武士は「一騎打ち」の伝統で苦戦。日本軍の奮戦と暴風雨(諸説あり)の影響もあり、元軍は一晩で撤退。
2. 弘安の役(1281年) 再度の要求を拒否した幕府に対し、元軍が約14万人の大軍で再侵攻。幕府は博多湾沿いに石築地(元寇防塁)を築いて上陸を阻止。上陸を阻まれている間に大型の台風が襲来し、元軍は壊滅的な被害を受けて撤退。
3. 歴史的影響 神風(かみかぜ) 2度の台風が日本を救ったという認識から「神国思想」が強まりました。 防衛戦であったため、恩賞(土地)を与えることができず、戦った武士たちの不満が爆発。これがのちの幕府滅亡の遠因となりました。
歴史学者の本郷和人氏は、元寇について、下記のような見解を述べている。
「モンゴルがわざわざ日本を攻める意味はない。
趙良弼(ちょうりょうひつ)(1217―1286)という使者の1人が1年ほど日本に滞在し、日本の様子をよく観察した。そして元に帰ってフビライに報告しているのですが、その内容は「あの国は人は荒くれ者ばかりで、土地は痩せて耕作には不向きです。あんな所に兵を送っても割りに合いませんので、出兵は不可です」というものだったのです。モンゴルにしてみれば、わざわざコストパフォーマンスのよくない日本攻めなどやる意味がないのです。だからフビライをわざわざ激怒させない限り、おそらく攻めてくることはなかった」。
たしかに、日本は古来、台風・洪水・地震・津波・大雪など天災が多く、耕作地は少なく、資源もない。だから損得勘定から判断すれば、占領するに値しない国である。元寇は、それを証明していたと考えることができる。
元寇後、日本は長く他国から攻められたことはなかったが、太平洋戦争後、米軍を主力とする連合国軍によって占領された。当時は共産主義勢力の伸長がめざましく、米国は日本をその防波堤とする必要性があり、米軍を駐留させ占領政策を実施した。その後、朝鮮戦争が勃発し、世界が冷戦時代に突入したことを考えると、米国の占領判断は正しかったと思われる。しかし、米国は占領政策によって、太平洋戦争で亡くなった多くの兵士の貴重な生命に見合うだけの莫大な利益をあげたとは思えない。
なお、経済学者による米国および米国民の日本占領の損得勘定は、つまびらかにされていないように思う。逆に、日本と日本国民は、米軍駐留で本土決戦を回避でき、多くの血を流すことはなかった。しかも占領政策の農地解放・財閥解体・民主化などによって、その後の経済高度成長への足掛かりを築くことに成功した。もちろん、その功罪はあるが、米軍の占領政策による日本国民の損得勘定は、おおむね黒字だったと思われる。
2.中国は日本を攻めない
高市発言によって、日中関係は冷え込んだ。しかし、冷静に考えてみると、中国は「高市発言の撤回を求めている」のであり、「日本を攻める」と言っているわけではない。だが、多くの日本人は、経済大国・軍事大国となった中国が、尖閣列島や沖縄に攻め込んでくるのではないかという妄想を持っている。わざわざ元寇を持ち出すまでもなく、中国も日本を占領する意図はない。中国は損得勘定のできない国ではない。
だから今、日本が行わなければならないことは、軍備の増強ではなく、経済再生・財政再建である。防衛予算を大幅に削り、その財源でまず物価高対策を行い、景気を浮揚させ、円安を食い止めるべきである。
3.中国が日本を攻めた場合、どうするか?
それでも攻めてきた場合は、日本国民は、インドのガンジーに見習い、非暴力・不服従で戦うべきである。
■AIによるガンジー解説
ガンジー(マハトマ・ガンジー)は、インド独立運動を主導した非暴力・不服従の指導者で、「国の父」として尊敬され、「マハトマ(偉大なる魂)」の尊称で呼ばれます。南アフリカでの人種差別を経験後、インドに戻り、イギリスからの独立運動を非暴力・不服従(サティヤーグラハ)で展開し、「塩の行進」などで知られ、インド独立の立役者となりましたが、1948年に暗殺されました。 暴力に頼らず、真理と愛によって圧制に抵抗する思想を確立・実践しました。イギリスの植民地支配からの独立を、民衆の力で勝ち取った原動力となりました。不可触民(ダリット)への差別撤廃や、宗教間・人種間の融和を訴えました。 イギリスの塩税に抗議し、自ら塩を作る運動を展開し、世界的な注目を集めました。暴力の連鎖を断ち切るというガンジーの言葉は、現代にも通じる普遍的なメッセージです。
多くの日本人は、中国が攻めてきた場合、「米軍が守ってくれる」と考えてきた。だが、昨今の米国の態度は明確ではない。だから日本人は、腹をくくって、自国の防衛は自国民で行うべきと考えなければならない。資源が少なく、今や経済大国でもない日本ではあるが、日本にはまだ人的資源がある。意気盛んな高齢者がたくさんいる。中国が攻めてきた場合こそ、まさに老人決死隊の出番である。ガンジーの非暴力の戦いに学んで、中国軍が上陸すると予測される地点に、数千万人の高齢者が非武装で結集して、スクラムを組んで、人間バリケードを築こうではないか。高齢者たちは数年後には死を迎えるのである。それが数年早まるだけである。そう考えれば、病院のベッドの上で医療費の無駄使いをしているよりは、日本の役に立って死ぬ方を選ぶべきである。
戦後生まれの日本人=高齢者は、80年間、戦争に駆り出されることも、飢え死にすることもなかった。これは人類史上最高の人生を歩んだ世代だとも言える。だから、思い残すことはないはずである。
今こそ、先人たちの恩に報いるときである。私は、その先頭に立つ決意である。もしそれが突破されても、今度は、若者たちが不服従運動を続ければよい。若者たちが暴力の連鎖を断ち切ってくれるだろう。
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小島正憲氏 (㈱小島衣料オーナー )
1947年岐阜市生まれ。 同志社大学卒業後、小島衣料入社。 80年小島衣料代表取締役就任。2003年中小企業家同友会上海倶楽部副代表に就任。現代兵法経営研究会主宰。06年 中国吉林省琿春市・敦化市「経済顧問」に就任。香港美朋有限公司董事長、中小企業家同友会上海倶楽部代表、中国黒龍江省牡丹江市「経済顧問」等を歴任。中国政府外国人専門家賞「友誼賞」、中部ニュービジネス協議会「アントレプレナー賞」受賞等国内外の表彰多数。