キャッシュレスで生じる消費税の軽減格差

経済動向最前線 熊野 英生 [ 特集カテゴリー ]

キャッシュレスで生じる消費税の軽減格差 [ 第67回 ]

 10月1日に消費税率が上がった。筆者は、税率が上がり、各種の軽減措置が始まってみて初めて、キャッシュレス決済の恩恵が人によって、また事業者によって大きく違っていることに気付いた。

 筆者は、増税とともにスタートしたキャッシュレス決済の恩恵が1世帯当たり2,000円(正確には2,035円/9か月間)と試算した。この数字をみせて、「小さすぎる」という指摘を受けた。根拠は、その人がクレジットカードなどでもっと多額の支出をしているということだった。自分はもっと大きな恩恵があると言いたかったようだ。ここでそうかと気付いた。

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日本のキャッシュレス決済のこれから

企業がキャッシュレス化を進めるためには ~キャッシュレスがもたらすメリットと押さえるべきポイント [ 特集カテゴリー ]

日本のキャッシュレス決済のこれから [ 日本キャッシュレス化協会 専務理事 高木 純 ]

日本キャッシュレス協会の使命

 

2014年に8ヶ月間、世界を冒険のような旅に回った際に、人生で始めてアフリカ大陸に辿り着きました。そこではキャッシュレス(以下CL)化がものすごく進んでいました。スマートホン、パソコンはもとより、銀行の支店すらない、コンビニもない。それなのにCL化が日本より圧倒的に進んでいた事にショックを覚えました。脳を揺さぶられる経験でした。

そこで40歳の誕生日を機に、日本でもCL化を進めたい、と事業をスタートしましたが、一民間事業者が営利目的で行っても上手くいかないと考え、翌年に有志で一般社団法人として日本キャッシュレス化協会を設立いたしました。国全体で推進していくことにより、民間事業者も波に乗れるのではないかと考え、中立的な立場でCLを推進しています。

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