【講演録】清話会セミナー 東京◆2023年05月23日(火)
「ウォール街が 明年早々の停戦に 向けて動き出した」
~ウクライナをめぐって これからの世界経済の動向~
講師:今井 澂 氏 (国際エコノミスト)
1935年東京生まれ。
慶應義塾大学経済学部卒後、山一證券入社。
山一証券経済研究所、山一投資顧問を経て、日本債券信用銀行に顧問として転職。
「証券から銀行への珍しい転職」として脚光を浴びる。
公益法人年金シニアプラン総合研究機構理事、NPO法人金融知力普及協会理事を歴任。
著書多数。
民主党政権化の米国は日本にとって強力な味方
私は1987年に日本人として初めてアメリカのアナリスト協会で講演し、以来、ウォール街とは親しいのです。ゴールドマンサックスなどと良い関係を持っています。
当時の日本は経済的に大いに成長し、1989年12月には株価が39000円まで上昇しましたが、その後日本の半導体産業が成功しすぎたことで、問題が起きました。東芝の子会社がソ連に工作機械や制御装置をノルウェー経由で輸出したことで、東芝製のラジカセを破壊するという事件が起き、アメリカは日本に対して大いに反発をしたのです。その頃私はテレビ番組に出演していましたが、その時期にクリントン大統領が日本を飛ばして中国を訪れるということをしました。