東京五輪後の景気

経済動向最前線 熊野 英生 [ 特集カテゴリー ]

東京五輪後の景気 [ 第68回 ]

 2020年の景気を展望すると、次の2つのシナリオを描くことができる。どちらになりそうかを考えてみてほしい。

 ひとつは弱気シナリオ。2019年10月の増税による消費低迷が2020年前半も尾を引く。2020年になると、3月にプレミアム商品券、6月にキャッシュレス還元という消費支援策が期限切れする。それが消費を下押しして、東京五輪後の消費減と相まって、2020年秋から景気後退になる。

閲覧にはログインが必要です。→ .
キャッシュレスで生じる消費税の軽減格差

経済動向最前線 熊野 英生 [ 特集カテゴリー ]

キャッシュレスで生じる消費税の軽減格差 [ 第67回 ]

 10月1日に消費税率が上がった。筆者は、税率が上がり、各種の軽減措置が始まってみて初めて、キャッシュレス決済の恩恵が人によって、また事業者によって大きく違っていることに気付いた。

 筆者は、増税とともにスタートしたキャッシュレス決済の恩恵が1世帯当たり2,000円(正確には2,035円/9か月間)と試算した。この数字をみせて、「小さすぎる」という指摘を受けた。根拠は、その人がクレジットカードなどでもっと多額の支出をしているということだった。自分はもっと大きな恩恵があると言いたかったようだ。ここでそうかと気付いた。

閲覧にはログインが必要です。→ .
2019年経済の難関

経済動向最前線 熊野 英生 [ 特集カテゴリー ]

2019年経済の難関 [ 第60回 ]

 中国向けの輸出を中心に景気減速感が強まっている。1月の景気動向指数は、その一致指数のところで3か月連続での前月比減少となる。この景気動向指数は基調判断が「足踏みを示している」から「下方への局面変化」に下方修正され、いよいよ景気後退リスクが強く意識される。先に政府は月例経済報告で景気拡大が戦後最長にこの1月になったと示したばかりだった。2つの判定が少し矛盾する内容になったが、より公式なものは月例経済報告となる。

閲覧にはログインが必要です。→ .
国内より海外に要因 消費税増税も景気影響少ない

経済動向最前線 熊野 英生 [ 特集カテゴリー ]

国内より海外に要因 消費税増税も景気影響少ない [ 2019年の展望 ]

平成がいよいよ終了する。平成最後の年、つまり新元号元年は景気が比較的良い年になりそうだ。理由は、国内イベントが目白押しであることだ。新元号が4月に決まると、新時代を祝うムードとともに平成を惜しむムードが様々な消費のキャンペーンを誘発するだろう。ラグビーワールドカップも国内の複数会場で開催される。

閲覧にはログインが必要です。→ .

経済動向最前線 熊野 英生 [ 特集カテゴリー ]

2019年経済の難関 [ 第57回 ]

そろそろ平成最後の年となる来年が気になる時期になってきた。年末が近づくと、「来年は良い年になる」が挨拶の言葉になるから、今のうちに懸念材料について少し詳しく話しておきたい。

まず、2019年を概観すると、経済はやはり良い年になるだろう。

閲覧にはログインが必要です。→ .
「安倍内閣 今後の展望と日本」ー拉致問題・北朝鮮問題・北方領土問題など

参議院議員 西田 昌司 [ 特集カテゴリー ]

「安倍内閣 今後の展望と日本」ー拉致問題・北朝鮮問題・北方領土問題など [ 「思い込み」でデフレ脱却困難 小さな政府は“強欲資本主義” ]

岸信介の孫に注目
年金問題で大打撃、下野

私が安倍さんを国会議員になられた時から注目していたのは、亡くなった西部邁先生が、「安倍晋三は『僕は安倍晋太郎の息子ではないのです。岸信介の孫です』と誇らしげに話をするんだ」と言っていることを紹介し、我々が問題点と感じていた、戦後の占領時代に作られた様々な仕組みを何とかしなければならないと考えている、と仰っていたからです。

閲覧にはログインが必要です。→ .
動く日銀の思惑

経済動向最前線 熊野 英生 [ 特集カテゴリー ]

動く日銀の思惑 [ 第55回 ]

日銀が7月末の会合で緩和見直しを決定して、数日間が経過した。会合後の反応をみていると、イールドカーブなどにはそれほど大きな変化は起きていない。長期金利も、変動幅の上限を0.1%から0.2%へと引き上げたが、すぐに0.2%に跳ね上がることにはならなかった。理由は、この見通しが緩和強化なのか、出口戦略なのか、今ひとつわかりにくいところにある。今もって、政策評価には定説はない。

閲覧にはログインが必要です。→ .