組織を活性化するのはシステムではなく“心”だ [ 特集カテゴリー ] ,

講演録「“サラリーマンの心”が分かる経営者たれ」(杉野 正氏)

1958年東京都生まれ。神奈川大学卒業後、82年(株)ユニ・チャーム入社。96年(株)エイチ・アイ・エス入社。2002年田中康夫長野県知事に見込まれ、しなの鉄道(株)代表取締役社長に就任。04年上田埼玉県知事の要請を受けて埼玉高速鉄道(株)代表取締役社長に就任。07年神奈川知事選に立候補するも次点で落選。以後、複数の会社の社長を歴任。

長野県のしなの鉄道、埼玉県の埼玉高速鉄道の再建を成し遂げたのは、そこで働く社員=スタッフの皆さんの力だと確信しています。では私は「社員」=スタッフをどのように動かしてきたのか。「サラリーマンの心」を理解し行動した結果だと思います。

 

 

 

■社員を「やる気にさせる」

 サラリーマンの心

  • 社長は誰よりも早く出社し定時に退社する

 まず第一項目に「社長は誰よりも早く出社して、退社しろ」です。私は、ユニチャームにて13年間、9時~17時45分まで働いていました。いつも7時に出社して定時に帰っていました。気づいたのは、いつも褒められるのは遅くまで残業してる人です。残業で残っている人を見て下さい。何にも考えてないです。そして、経営者の多くの方は、遅くまで残っている人を高く評価します。

 それと朝、出社したときの挨拶が大切です。私が「しなの鉄道」にいた当時、会社は債務超過です。100円稼ぐために127円使ってました。ここで私は最初に、毎朝早く元気に「おはよう」って先にこっちが言うのです。残念ながら、返さない人が多い。元気にさせない限り、やる気にさせない限り、士気は盛り上がらない。だから、経営者はまず誰よりも早く出社して、プレイヤーの状況をしっかり把握することです。

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