『先見経済』2026年10月号が発刊されました。
今号は、全上場企業を独自の統合指標で格付けする山本一博氏の分析手法を巻頭に、現役看護師3人が医療現場の実情を語った清話会サロン特別シンポジウム、そして指定難病の診断を機に経営者としての健康観を問い直した「私の起業物語」などを中心に構成されています。
統計・データに基づく経営分析から、現場の生々しい実感、経営者自身の人生の転機まで、数字と人間ドラマの両方が読める一冊です。
①山本一博氏「企業の『総合評価』を誰でも見える化する」
戦略経営研究所代表・山本一博氏による清話会サロン講演録。バブル期の住民税還付の実務から株式分析にのめり込んだという異色の経歴を持つ著者が、100本以上ある経営指標を一つに統合した独自システムを公開。日銀や銀行の決算がなぜ判で押したように水平線を描くのか、青森・岩手・秋田でなぜ地方銀行が上位を占めるのか、東京1位が売上高21億円の中堅企業である理由――。「将棋でAIに勝てないように、経営分析も数字を味方につけるしかない」という核心は、規模の大小を問わずすべての経営者に刺さるはずです。
②関口綾子氏・内野恵子氏・姫田尚美氏「現役看護師が語る医療の現場で起きているリアル」
清話会サロン特別シンポジウムの講演録。医療安全管理者、フリーの管理栄養士、保険外看護サービス協会代表という三者三様の立場から、制度や統計ではなく現場に立つ当事者自身の言葉で語られます。
「7対1看護」制度の盲点、退院支援に追われ失われていく看護の「余白」、なぜ病院は儲からず開業医が儲かるのか――。
他のビジネス誌では決して読めない、医療現場のリアルな構造がここにあります。
③菊原政信氏「もう一度挑戦するために、健康と向き合う」(私の起業物語 第16回)
フィルゲート(株)代表・菊原政信氏が綴る、指定難病の診断を受けての闘病記。「経営者は自分の体調を後回しにする」という自戒から始まり、入院を経て「健康という土台の上に仕事が成り立っている」と気づくまでの率直な心境の変化が胸を打ちます。
経営者自身の人生のリアルを、飾らない言葉で届ける連載ならではの一編です。
④五味田匡功氏「経営の数字を強くする『人事・労務・DX』の三位一体戦略」(清話会セミナー【大阪】)
レリック社会保険労務士法人代表・五味田匡功氏による実務直結の講演録。「人手不足だから賃上げ」という思考停止を抜け出し、助成金・補助金のフル活用とDXで人件費負担を実質的に圧縮する具体策を提示。
社会保険料の仕組みから語り起こす「適正化」の視点は、中小企業経営者がすぐに使える実務知として使えます。
このほか、姫田尚美氏の連載「保険外看護サービスの活用事例」では80代独居男性を支える在宅看護の実例を、橋本英明氏の連載「佳き人生のススメ」ではAIと倫理をめぐる考察を、それぞれ掲載しています。
今号は、医療・健康を中心に据え、経営理論と現場のリアル、データと人間ドラマを同時に届けています。
これこそ『先見経済』が目指しているものです。
