小池浩二氏の [プレイングマネージャーの仕事術] シリーズ(26)
【チームとしての考え方を共有化しよう 全4回】
第1回目「あなたにとってのチーム観は?」
小池浩二氏(マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)
■チームにも色々
一概に一言でチームといいましても、チームにも色々あります。
〇勝ち癖のついたチーム
〇負け癖のついたチーム
〇ミスの少ないチーム
〇いつも同じミスを繰り返すチーム
〇チームで勝てるチーム
〇一人のスタープレイヤーで帳尻を合わせて勝つチーム
〇大負けしないチーム
〇好不調の波が激しいチーム
〇勝てるチーム
〇負けないチーム
〇強いチーム
〇弱いチーム
〇勝ちパターンを持っているチーム
〇負けパターンを押さえているチーム 等
一般的に、強いチームが勝つのではなく、勝つチームが強いチームといわれます。
スポーツの世界でよく言われるのは、ミスの少ないチーム、大負けしないチーム、勝ちパターンを持っているチーム、負けパターンを押さえているチームが強いチームではないかといわれます。
■自分達が目指すチームとは
プロ野球の監督であった野村克也さんが「勝つ試合には偶然もある。でも負ける試合には、負ける必然性を持っているから、必ず負ける」と言われています。
チームをつくっていく上で、勝つチームをつくる考え方と、負けないチームをつくる考え方。これはいろんな視点があります。
チームの1年間は12カ月です。チームの目標に対して、1年間12カ月、月間でいうと12回戦の戦い方があります。1番いいのは、12勝0敗に決まっています。実態としては、10勝2敗であったり、9勝3敗であったり、8勝4敗であったりします。仮に8勝4敗なら、大勝ちする月もあるけれども、大負けする月もあるということになるでしょう。
チームの戦いとして、1年間を12勝0敗でなくとも、10勝2敗でも構わない。その代わり、2敗の負け方を非常に少ない金額で押さえていく。だから年間トータルしてみると、12勝0敗よりは数字的には上回るっていうケースもあります。
一言でチームといっても、自分たちがどういうチームを目指していくのかによって、全然とらまえ方が違ってくることをよく考えていただければと思います。
■チームで勝つということ
チームで勝つために、個人として何をしないといけないのかを日々考えてもらうことが重要です。
勝つチームは、どんどん勝っていく。負けるチームは、どんどん負けていく。勝つチームにいるメンバーは、強い社員になっていく。負けるチームにいるメンバーは、諦め感の強い社員になっていきまう。
不思議なもので、最初から強いチームはありません。勝つからだんだん強くなっていきます。それは、勝つか負けるかで、達成感、自信、喜びの大きさが違うからです。
チームにとっての「勝つ」とは何か?
チームにとっての「負ける」とは何か?
あなたが担当しているチームには、チームメンバーの構成問題や色々できない要因があると思います。
例えば目標数字が100とします。100をクリアできないから負けとする。間違いではありません。でも本当にそれだけでいいのでしょうか?
100を狙えるチームだったら、それでいいでしょう。しかし、どう考えても100を狙えないチームなら、100を目標にしても負けることしかないでしょう。そうすると負け癖がどんどんついていく。同じ負けでも、具体的根拠に基づいて95を狙う。100は無理だが、95は達成できる。具体的に考え、動いての負けなら、次に活かせる負けとなり、チームは成長します。
そういうものも含めた上で、あなたのチームにとって、勝つとはどういう状態なのか、負けるとはどういう状態なのかを前提として、強いチームとは一体何かを考えていただきたい。
チームとしてのチーム観を考え、メンバーで共有化することがメンバー育成につながります。
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■ 小池浩二氏 (マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)
実践に基づいた「中小企業の基礎打ち屋」として、中小企業成長戦略のシステムづくりを研究。これまで500社以上の中小企業経営に関わり、経営診断、経営顧問、研修等を実践。多くの経営者から「中小企業の特性と痛みをよく理解した内容」と熱烈な支持を得ている。
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筆者 小池浩二氏が
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