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【社会が変われば、全てを変える 全4回】-②「考える社員の増加が会社の未来を決める」(小池浩二)

小池浩二の【プレイングマネージャーの仕事術] シリーズ(63)
【社会が変われば、全てを変える 全4回】
第2回目「考える社員の増加が会社の未来を決める」

小池浩二氏(マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)

■変化構造が、考える社員の増加を求めている

社会が変われば経済が変わります。 経済が変われば、顧客動向が変わります。そうすると業種動向に変化が出ます。 業種動向に変化が出れば、必然的に会社は変わらざるを得ません。 会社が変わるときは、経営者に変化が求められますし、変化していきます。

ここまでの流れは分りやすい。しかし、会社が変わるのであれば、そこで働いている幹部・社員も変化しなければなりません。これができないと環境に追いつけない社員が増加します。

現在は小手先の改善で乗り越えられるレベルではありません。構造を変える戦略の時代です。この変化構造が考える社員の増加を求めています。

■考える行動習慣を身につけよう

考える行動習慣が求められています。単に仕事をこなすだけでは一人前の生産性が上げられなくなって、従来とは異なる働き方が求められます。

その働き方とは、考えて創造していく仕事のことです。それが戦略であったり、業務革新であったりするわけです。

問題意識という言葉があります。物事を「なぜ、こうなるのか?」の視点で捉えることによって、物事の本質を考える行為です。 問題意識は、目的意識・役割意識・当事者としての自覚意識があるから、強くなります。チームの目指すものは何かという目的意識があるから、自分は何をすべきかの役割意識が出て、問題に気づき、自分のこととして考えるわけです。

この行為を意識することで「考える行動」を習慣化できるといいます。

よく考えなさいといわれます。しかし、日常から考える行為を習慣化していないと現実には時間がかかり、ムダに終わることが多くなります。

■自分で判断するから成長できる

自分は今、何をしなくてはならないか、そしてその優先順位はどうなのかを、自分の頭で考えましょう。仕事の基本は自分で考え、判断し、行動していくことです。

勿論、考えられないことも判断がつかないこともあるでしょう。しかし、自らが考えないで、上司に教えてもらうばかりだと、あなたの存在感はチームのどこにあるのでしょう?

考えないで上司に教えてもらうケースと自分でしっかりと考えたが、判断がつかないから、上司に教えてもらうケースでは、根本的に未来へのステップが違います。

考えない状態が続くと、何が正しいのか?何が間違っているのか? 常識といわれることすらわからなくなります。つまり、日常のちょっとした間違い行為も、間違いと思わなくなるわけです。即ち、常識が欠如していくわけですから、怖いものです。

■根拠となる判断基準を考える

参画とは自ら考え、判断し、行動し、責任を取ることです。そこには苦悩があり、楽しさがあり、喜びがあり、そして自分が必要とされている満足感があります。

中小企業には経営者・役員・幹部・中堅社員・一般社員と基本的な階層があります。それぞれに役割は違えど、全社員が同じ目標に向け努力することは変わりません。考えるとは、今自分がやるべきことを考えることです。

判断とは、やるべきことはたくさんあるが、その中で何が重要なのかを判断することです。判断をするためには決断が必要です。決断をするためには、その根拠=価値判断基準が必要です。

これを考えることが重要で、根拠=価値判断基準を上司とすり合わせるから、本当のOJTになり、成長していきます。

 

継栄の軸足

 
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■ 小池浩二氏 (マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)
実践に基づいた「中小企業の基礎打ち屋」として、中小企業成長戦略のシステムづくりを研究。これまで500社以上の中小企業経営に関わり、経営診断、経営顧問、研修等を実践。多くの経営者から「中小企業の特性と痛みをよく理解した内容」と熱烈な支持を得ている。
  http://www.m-a-n.biz/ 
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