小池浩二の「プレイングマネージャーの仕事術」 シリーズ(69)
【売上を創る機能の変化 全4回】
第1回目「現在・将来の営業機能・スタイルの変化」
小池浩二氏(マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)
■戦略のキーワードとして「コンビニ化とプロ化」
●コンビニ化
人に頼らない方法。コンビニエンスに行って商品説明を求める人は殆んどいない。なくてもわかるようにオペーレーションが工夫されており、資本力のある会社のやり方。
代表格はアマゾン、セブンイレブン
●プロ化
商品・サービスを提供する側がお客様に説明することにより、納得をしてもらい購入・利用してもらうこと。絶対条件としてお客様より専門知識・技術がないと成立しない方法で手の込んだ方法でこれは中小企業の戦い方。
代表格はジャパネットたかた
■商品の売上構成
商品の売上構成には、定番商品・穴埋め商品・課題解決型商品があります。
●定番商品
会社の屋台骨を支える鉄板商品で全体の売上構成の70%を占めるが、今後は50%ぐらいに減少していくだろう。
●穴埋め商品
スポット商品(ライバル企業とのインストアシュアの奪い合い)で全体の売上構成の20%を占めるが、今後も大きくは変化しないだろう。
●課題解決型商品
どこよりも早く、顧客の困り事を発見し、解決していく商品の提供(あるはずのマーケットを作り出す)で全体の売上構成の10%を占めるが、今後は30%ぐらいに増加していくだろう。
コンビニ化の要素が求められるのは、定番商品ゾーンとなります。このゾーンは売らなくても売れる方法のオペレーションセールスの構築が必要になります。
プロ化の要素が求められるのは、課題解決型商品ゾーンとなります。このゾーンは貴社・貴方から買いたいと言わせるマーケテイングセールスの構築が必要になります。
このゾーンの強化が21世紀の営業となります。
■営業マンという生身の人間が関わる意味
クライアントという言葉は、ドイツ語のクランケ(患者)に由来するといわれていますが、患者自身に病気を治す処方菱は書けません。ニーズが多様化・複雑化し、モノがあふれて差別化できない時代に、営業マンという生身の人間が関わる意味は、そこにあります。営業という仕事にはお客様の問題解決をお手伝いする喜びがあります。
課題解決型商品は、専門化としての知見・経験・判断が必要。判断を売ることができるかどうかがポイントとなります。
■ 小池浩二 (マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)
実践に基づいた「中小企業の基礎打ち屋」として、中小企業成長戦略のシステムづくりを研究。これまで500社以上の中小企業経営に関わり、経営診断、経営顧問、研修等を実践。多くの経営者から「中小企業の特性と痛みをよく理解した内容」と熱烈な支持を得ている。
http://www.m-a-n.biz/
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