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第30回 組織で働く全社員に求められる2 種類の仕事  小池浩二

組織で働く全社員に求められる2 種類の仕事

既存衰退病への対応が必然
 国内市場は確実に縮小している。高齢化、人口減少と低価格志向は止められない。日本のすべての会社が既存商品を既存のお客様に提供するだけでは、確実に売上高、粗利益率は減少していく。
 売上高・粗利益率は低下するので、自社の力にあったやり方での攻めの経営戦略が絶対条件となる。中小企業の戦略を構築するために開発とマーケテイング機能が必要である。勿論、大企業のように専任体制はつくれない。しかし、この機能がないと既存の商品を既存顧客へ提供するのみとなり、売上高・利益率は確実に減少していき、会社の未来を削っていく。
 そもそも、中小企業にマーケテイングは馴染みがないので、その機能役割について、理解が不足している点がある。
 マーケティングは、過去のように広告宣伝や市場調査のみに活用されるものではない。単純明快なことは、「誰に」「何を」「どのように」売るのかを明確にすることがマーケティングである。商品開発機能とマーケティング機能の必要性は理解しても現実的に誰がやるの???
 経営者、役員は同然だが、これだけではリソース不足。成熟社会に求められるマネージャーの仕事内容変化は、チームをまとめる以外に新たに、商品開発、技術開発そして販売エリア・チャネル開発等の戦略的な動きでチームに仕事、そして業績をもたらす仕事にチャレンジしていくことが求められる。
 このベースの土台がシェアドマネジメントである。

求められる2種類の仕事
 AIを代表とする急激な進化は人間生活に新たな可能性・恩恵をもたらすだろうが、重要なのはこの変化をどう利用するかだけではなく、これまで常識に固執することなく、それに伴う新たなモノの見方・考え方の定義づけを行うことである。時代がshift するから、当然のことでもある。
 成熟社会で仕事が複雑化する中では、組織で動く全社員に2種類の仕事が求められる。それは、現場の業務とチームを動かす仕事である。そして、これを実現するスタイルがシェアドマネジメントである。
 では、シェアドマネジメントとは何か。チームを動かすために多様なリーダーシップが求められる中で、1人のリーダーでは対応しきれないケースが増えている。
 現在の環境は、仕事はあるけれど人的資源(能力・数)が足りないから、対応できない企業が多い。この環境では、一部人間が兼任で組織を動かすのではなく、必要な役割機能ごとにJOBリーダーを設け、全社員でチームを動かし、組織内の当たり前のレベルを変えて、全社員のレベルを上げることが重要だ。そのために必要な役割機能ごとに権限を与え、それぞれの担当機能分野でリーダーとしての役割を担う機会を提供する。

21世紀型のチーム運営スタイル(シェアドマネジメント)
 現在のチーム運営において、カリスマリーダーシップの求心力でチームを動かす方法は時代に合っていない。組織の目標実現に向けて、メンバーの主体的協力で動くチームが求められている。そのためには、リーダーだけではなく、メンバーが目的や目標が何であるかを理解し、それが自分の問題であると認識されていること。そのうえで、自分がやるという自覚が求められる。

シェアドマネジメントとは
 環境が変化し、それに適合させることは、社会・業種・会社・個人も同じである。成熟社会で仕事が複雑化する中では、組織で動く全社員に現場の業務とチームを動かす仕事の2種類の仕事が求められる。この変化に対応していくスタイルがシェアード・マネジメントである。
 チームを動かすために多様なリーダーシップが求められる中で、1人のリーダーだけでは対応し切れないケースが増えている。一部の人間が兼任で組織を動かすのではなく、必要な役割機能ごとにサブリーダーや中堅社員の方々にJOBリーダーの役割を担当してもらい、組織内の当たり前のレベルを変えて、全社員で組織を動かす事が求められている。
 そのために必要な役割機能を推進させる権限をサブリーダーや中堅社員に権限を与え、それぞれの担当機能分野でリーダーとしての役割を担う環境整備が必要である。
 共有化という21世紀の組織運営を代表するキーワードがあるが、「シェアド・マネージメント」は共有型リーダーシップである。組織は小さければ小さい程、そのなかで働く人は責任感・想像力が発揮される。一人一人が自分の存在価値を組織の中で見出せれば、働くやりがい度や喜び体感度は満たされやすくなる。
 メンバー全員でチームを動かすスタイルがシェアド・マネージメントである。チームを動かす機能役割を全員で担うことだが、2017年から本格的に、このスタイルにチャレンジしている企業が数社あるが、私の経験則で観ると人的企業体力が120%以上向上しており、それに伴い業績も向上している。

全社員参画がポイント
 今のチーム運営の環境はリーダー一人ではなく、全社員参画でチームを動かすことがポイント。
 プレイングマネージャーの特徴は現場の仕事が一番できる人が担当しているケースが多い。しかもチームを動かすマネージメント業務もほとんど一人で実施しているケースが多い。このようなチームはリーダーとメンバーの差がありすぎて、リーダーへの依存度が高く、リーダーこけたら皆こける状態に陥りやすい。
 リーダー一人があくせくやってもしょうがない。全メンバーが自分の役割に対してあくせく努力するから、結果として目標が達成できやすい。
 参画とは自ら考え、判断し、行動し、責任を取ることである。ただ単に会社に居るだけの人在を育ててはいけない。自ら考え、判断し、行動し、責任を取る人財を創るためにも全社員参画型のチーム運営スタイルを構築しないといけない。

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 当コラム著者の小池浩二氏はプレイングマネージャー関連本の2万冊ベストセラー著者でもあります。その著者が講師を務めるプレイングマネージャー研修の内容を動画にて説明するLPを作成しました。参加企業300社・受講者5000人・リピート参加率90%のプレイングマネージャー育成の研修を動画にて一度ご体験ください。