DX化が止まらない
最近急に多くなってきたのが、人事関連のDX化に関するご相談です。前回の本稿でDXについて触れたからという訳ではないのですが、にわか「ブーム」のような勢いでDXの検討が進行しています。
その背景として各社が挙げているのは
①ホワイトカラーの生産性が見えない
②時間管理が限界
③コロナがきっかけでマネジメントの在り方にメスが入った
というような理由でした。
とある人事担当者は、
「ホワイトカラーやプログラマーの生産性については、以前から疑問があった。テレワークになって、生産性が上がった社員もいたが下がった社員もいる。テレワークになった場合でも、必要な時間外手当は支払っているが、アウトプットが明確な分、できる社員とそうでない社員が明確になっている。そして、できる社員は残業が少ないことも明らかとなった。これらの数字や実態が、経営者を動かし始めている」と語ってくれました。
人事関連のDXは、個々の業務に応じてデータ化が個別になされてしまい、横の連携がとれていない、いわゆる「サイロ化」状態になっていることは前回述べました。サイロ化された結果、横のデータ連携ができず、何度も住所と氏名を書かなければならない事態が起きていました。しかし、ここにコロナが直撃。在宅勤務など未経験の事態に直面し、人事部門はあらゆる管理手法を検討・確認した結果、データの偏りと未活用に気付いたということだと思われます。