[ 特集カテゴリー ] ,

逮捕された利用者と触法障害者向け支援(引地達也)

支援をしていた障害のある男性が逮捕された。昼間のテレビニュースの映像ではそのなじみのある顔はその格好から手錠をされている様子で、警察に連行される不安な表情は「詐欺容疑の男逮捕」の見出しが付けられると、たちまち罪人のようにも見えてくる。

しかし、彼は私にとっては支援が必要な施設の利用者であり、気の優しい施設の仲間だった。逮捕容疑はお年寄りに多額の現金を送るよう迫った詐欺とのことだが、彼の性格からはにわかに信じられない。被害者も気の毒ではあるが、彼もまた障害によって判断が他者と比べ、正確にできなかったことが今後の公判で明らかになっていくだろうか。

 日本の刑務所の約2割はIQ69以下の知的障害者であるとの統計がある。さらにほかの障害がある人と受刑者の高齢化により刑務所にいる方々の福祉的支援が必要な人の割合が多いという。

閲覧にはログインが必要です。→ .
[ 特集カテゴリー ] ,

「頑張ったからこそ、頑張らない支援を」 (引地達也)

2011年3月11日の東日本大震災から10年の日本は、区切りに何かを刻もうと躍起になるメディアに観る側もそれにつられたり、反発したり、であるが、この大きな出来事は日本で生きる人の数程ストーリーがある。それを思えば、ここに些細な私という自分のストーリーを書くのにはためらいがある。それでも、それらバラバラのストーリーはそれぞれの人生のかけがえのないドラマだと尊重した上で、この社会に生きる上で共有していくものがあるのではないかという思いはある。

閲覧にはログインが必要です。→ .
[ 特集カテゴリー ] ,

SDGsの基本とビジネスへの関わり④ (菊原政信) [ 第5回 ]

CSRを基盤としたCSVの展開

前回述べたCSR(企業の社会的責任)の枠組みの中で、寄附などの短期的な事前活動や、フェアトレード(途上国の生産者への価格保証)が行われてきました。しかし、CSV経営は、慈善活動ではなく持続可能な『経済価値』を達成するために、従来の短期志向では市場対象としていなかった「ブルー・オーシャン(競争相手がいない海=未開拓市場)」といえる社会課題解決を果たして社会価値をも達成しようという狙いがあります。

閲覧にはログインが必要です。→ .
第一回『韓国の働き方』~Work&Lifeは実現できている? (申 燕澔)
[ 特集カテゴリー ] ,

第一回『韓国の働き方』~Work&Lifeは実現できている? (申 燕澔) [ 第一回 ]

日本はここ数年間「働き方改革」で話題となっている。韓国も同じ悩みで、政府は2018年から従業員5名以上の企業に対して「週52時間勤務制」という制度を段階的に義務付けている。

この制度は朝早く出勤して夜遅くに退社する労働環境を改善しようと2012年からずっと議論されてきた。仕事と暮らしのバランスすなわち、Work&Lifeを実現して労働者に「夜のある暮らし」を提供しようとする目的から出発した。

閲覧にはログインが必要です。→ .

リーダーと部下がムリなく築ける関係性づくりのために [ 特集カテゴリー ] ,

講演録「上司やリーダーが陥りやすい思考を打破する考え方と行動」(吉田 幸弘)

■共感されるリーダーが持っている4つの要素
 信頼されるリーダーと、されないリーダーの違いは何でしょうか。リーダーシップとは「付いていきたい」というフォロワーが存在して初めて成立する影響力のことです。部下が信頼できるかどうかがポイントになってきます。
よく権力に付いてくる部下がいるからリーダーシップが優れている、と思われがちですが、そうではないです。「権力」と「権威」の違いと言えます。

閲覧にはログインが必要です。→ .
[ 特集カテゴリー ] ,

第3回:「「経営の見える化」が事業承継の成功へ導く」 (中島光夫) [ 第3回 ]

著者:中島光夫(なかしまみつお)

⼀般社団法人⽇本事業継続⽀援機構 代表理事

Growthix Capital株式会社 取締役CEO

ラグビーの日本強化選手としてニュージーランドにて活躍。米国系コングロマリット企業最大手ゼネラル・エレクトリックを経てM&Aアドバイザリー業界へ。東証一部M&Aファームでは業界トップの成績で3度社⻑賞を受賞。2017年よりテック系M&Aアドバイザリーの創業メンバーとして参画。 僅か2年間で従業員数5名から200名へ拡大させた後、2019年に独立しGrowthix Capital株式会社を設立。主にサーチファンド案件やクロスボーダー案件に従事し、あらゆる業種のM&Aを成約に導いている。加えて、自らも投資家として多数の有望スタートアップや中小企業との連携にも取り組んでいる。2019年5月に一般社団法人⽇本事業継続⽀援機構(通称サステナ社団)を設立。民間の力を束ね、企業が抱える課題を解決し、企業経営のサステナビリティを実現すべく活動している。

閲覧にはログインが必要です。→ .

革新的事業再構築によるコロナに打ち克つ経営 [ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】「事業再構築補助金活用セミナー」(秋吉正一)

■事業再構築補助金の

概要と要諦

今回の事業再構築の補助金ですが、1兆1485億円。第3次補正予算の目玉です。思い切った事業再構築、規模拡大、新分野展開、業態転換、そして、再編について100万円から3000万円まで受けることができます。30%以上、売上げが落ちた企業や事業主に、優先して補助金をもらえるようにしますという制度です。

閲覧にはログインが必要です。→ .
[ 特集カテゴリー ] ,

第2回:「ネクストプレナーという新しい後継者」

企業の持続性を高める新提案

第2回:「ネクストプレナーという新しい後継者」

 

著者:河本和真(かわもとかずま)

一般社団法人ネクストプレナー協会 代表理事

Growthix Capital株式会社 取締役CFO

1989年生まれ。中央大学商学部金融学科卒業後、北海道大学経済学研究科会計情報専攻修士課程卒業。在学中、ベンチャー企業の立ち上げに従事。2014年4月、野村證券株式会社入社。2017年にテック系M&Aアドバイザリーに参画。2019年6月より、Growthix Capital株式会社の創業メンバーに参画し、事業再生案件やクロスボーダー案件等幅広いディールを手掛ける。その他、譲渡に備えた財政状態の整備や事業拡大に纏わるコンサルティング業務や、ディール成立後の譲受企業役員として就任し、PMIの構築と実行に従事する実績を持つ。2020年9月に一般社団法人ネクストプレナー協会を設立。「失われた40年」に終止符を打つべく、ネクストプレナーという新しいキャリアを創出している。

 

事業を継ぎ、起業する。

ゼロからではない次代のスタイルで

プロ経営者人材を育成・輩出する

一般社団法人ネクストプレナー協会:https://nextpreneur.jp/

ネクストプレナー大学:https://nextpreneur.jp/lp/20210208

 

 

 

前回もお伝えいたしましたが、2025年には大廃業時代によって後継者不在で廃業する企業は127万社に上ると試算されております。これにより失われる雇用は650万人、GDPは22兆円と言われており、国としてもひっ迫した問題として考えています。

実際に経済産業省を中心都市、承継が困難な中小企業を救うべく、M&Aの更なる推進を目指しています。今回はこのように多くの中小企業経営者様が抱える「後継者不在」という問題の解決方法の1つとして新しく生まれている「ネクストプレナーモデル」について、詳しくご紹介させていただきます。

閲覧にはログインが必要です。→ .

中堅・中小企業のプレイングマネージャーの仕事術メソッド 小池浩二 [ 特集カテゴリー ] ,

「誰でも一定レベルまで成長させる人財育成マニュアル」(小池浩二) [ 第24回 ]

中堅・中小企業のプレイングマネージャーの仕事術メソッド
第24回「誰でも一定レベルまで成長させる人財育成マニュアル」

人財を育てていくポイントは、「育つ力」「育てる力」「育む力」の3点です。「育つ力」は本人の問題、「育てる力」は配属される上司、現場のメンバーの協力の問題、「育む力」は会社の環境、仕組みの問題です。「育つ力」と「育てる力」は「人財育成マニュアル」を作り、対応します。「育む力」は社内制度とシステムを作り、対応します。

■育つ(本人)力とは

この3点で一番大事なのは「育つ力」です。「自分がこの会社で頑張っていきたい」「この仕事を覚えて頑張っていきたい」と思わない限り、人は育つわけはありません。つまり本人の問題です。この会社で頑張っていこうと思い、入社する。しかしその気持ち・意欲がだんだん萎えてくるのはなぜでしょうか?……

閲覧にはログインが必要です。→ .
ニューノーマル時代の礎を築く  第4回:SDGsの基本とビジネスへの関わり③(菊原政信)
[ 特集カテゴリー ] ,

ニューノーマル時代の礎を築く 第4回:SDGsの基本とビジネスへの関わり③(菊原政信)

ニューノーマル時代の礎を築く

第4回:SDGsの基本とビジネスへの関わり③

CSRとISO26000

 CSR(Corporate Social Responsibility)とは「企業の社会的責任」を指し、企業が関与する範囲の社会や環境問題について自社の事業活動と関連させて自主的に対処する責任を意味します。しかしながら、これは法律ではないためその実行は企業の意思に任されています。そこで、企業が自ら責任をきちんと果たせるように、コーポレートガバナンスの仕組みにCSRを位置づけることが重要です。

 コーポレートガバナンス(企業統治)とは、前号でも述べたESGとも関連していますが、株式会社(特に経営者)を統治することであり、具体的には取締役が会社を運営する仕組みのことです。これは、企業における意思決定の仕組みのことで、不祥事や企業倫理の逸脱などの防止を目的に実施されます。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【インタビュー】「ひとり親家庭にお弁当を届ける“hottokenine(ホットケナイン)”を展開」

「ひとり親家庭にお弁当を届ける“hottokenine(ホットケナイン)”を展開」 [ 特集カテゴリー ] ,

【インタビュー】「ひとり親家庭にお弁当を届ける“hottokenine(ホットケナイン)”を展開」

新企画≪飲食店・宿泊施設はいま≫

第1回「ひとり親家庭にお弁当を届ける“hottokenine(ホットケナイン)”を展開」

Noza Caza(東京・六本木)
東京都港区六本木4-8-8 第12岡崎ビル B1F
TEL: 03-6434-0859

笹 裕輝氏((株)SASA代表取締役)
1989年兵庫県加古川市生まれ。3歳から母子家庭で育てられ、高校を中退し、16歳で鳶職の道へ入る。21歳のとき、友人の誘いで上京し、新宿歌舞伎町のバーで働き始め、28歳の時に独立、六本木にカジュアルイタリアン店を構える。趣味はサッカー、野球観戦、読書、ワイン。

■昨年4~5月、さらに首都圏や関西等大都市圏で今年1月4日から2か月以上にわたって再度の緊急事態宣言が発出、飲食店は時短営業を要請され、また県をまたいだ人の移動も制限される中、宿泊施設も厳しい経営環境に置かれた。そんな中でもウィズコロナの時代を見据えて独自の活動を続けるお店や宿泊施設にお話を伺いながら、危機の時代を突破する方法を探っていきたい。第1回めは、緊急事態宣言下、コロナ禍で困窮するひとり親家庭に弁当を無料配達しながら新たな飲食店のあり方を模索する32歳の若き経営者とそのチームに話を聴いた。(聞き手:編集部)

■「hottokenine(ホットケナイン)」とは?

現在の状況から抜け出そうと立ち上がったひとり親家庭に飲食店が作ったおいしいお弁当を毎日無償でお届けするひとり親家庭のサポートチームです。
hottokenineは、シングルマザー家庭で育ち、飲食店を経営している発起人・笹が、「INGプロジェクト」という活動で、コロナ渦で、困窮しているひとり親家庭に対して、無償でお弁当を配達することをきっかけに始まりました。
当プロジェクトは、東京23区を中心に800家庭にお弁当の提供を行い、様々な反響やお言葉をいただきました。
今後は、プロジェクト名を「hottokenine」に変え、お弁当を届けるだけでなく「卒業」という新たなキーワードを取り入れ、現在の状況からの脱却を目指すひとり親家庭に、卒業までの期間無償でお弁当を届けます。
シングルマザー家庭で育った当事者として、「ほっとけない」想いを支援の輪に繋げ、より多くのひとり親家庭に寄り添っていきたいと考えています。
https://hottokenine.jp/

—-「hottokenine」を立ち上げるに至ったきっかけは何だったのでしょうか?

笹 裕輝(以下、笹):はじめは「INGプロジェクト2020」というプロジェクト名でスタートしました。
 
緊急事態宣言が昨年の4月7日に出されましたが、すでに2月くらいから、六本木ヒルズに入っているIT企業さん等から「もうお店に行けなくなりそうだから」というキャンセルが入り始め、危機感をすでに感じていました。それで早めに1000万円の融資を確保できましたので、他の飲食店さんよりは資金的にゆとりがあった、ということが一つあります。
 
そして緊急事態宣言が出され、お店をいよいよ閉めなければならないかなと思い、スタッフたちと何か自分たちでできないかと話し合ったとき、ボクたちには「食」と「時間」がある、お金も1000万円ある。じゃあ困っている人たちに「食」を届けよう、自転車を使って配達をしよう、ということに思い至りました。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】二木芳人氏「新型コロナの感染拡大はいつ収まるか」

収束に向けて、今後想定されるシナリオ [ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】二木芳人氏「新型コロナの感染拡大はいつ収まるか」

【講演録:2021.3.4開催】

「新型コロナの感染拡大はいつ収まるか」
―収束に向けて、今後想定されるシナリオ

昭和大学 医学部 内科学講座 臨床感染症学部門 客員教授 
二木 芳人

川崎医科大学卒業。倉敷第一病院呼吸器センターの副センター長、昭和大学医学部 臨床感染症学講座の教授等を務め、12年昭和大学病院感染管理部門 部門長(兼務)。昭和大学医学部 内科学講座 臨床感染症学部門教授。19年4月より現職。

■世界の感染者状況と変異ウィルスの動向

米国のジョンズ・ホプキンス大学が毎日、更新しているデータによりますと、昨年8月にこちらでお話させていただいたとき、世界の感染者数は、2867万人、亡くなった方が81万人でした。それから半年、現在、世界の感染者数は1億1400万人、亡くなった方は250万人です。これは診断が付いた人だけですので、実際は、大体3億5000万人くらいの方が、すでに感染したのではないかと考えます。

現時点で、地球上の人口がおよそ78億人ですので、まだまだ感染していない人のほうが圧倒的に多い。大体、人口の6割ぐらいが感染をして免疫を持つとパンデミックが収まるとされていますが、現在、ワクチンを接種した人は2億5000万人ぐらいです。まだまだ免疫を獲得して、この感染症が終わっていくというのを期待するには早いかなと思います。

閲覧にはログインが必要です。→ .

平成事件簿 三沢 明彦 [ 特集カテゴリー ] ,

「外国人強盗」(三沢明彦) [ 第22回 ]

平成事件簿-22
「外国人強盗」
 三沢明彦

平成13年5月初め、東北の霊峰・出羽三山のふもとで、血染めの包丁が見つかった。30キロ離れた山形県羽黒町の民家では一週間前、主婦(51)が刺殺された強盗殺人事件が起きている。逃走車から凶器を谷底に捨てようとしたのだろう。包丁は橋の欄干に跳ね返され、中国人安峰(21)の指紋が検出された。実行犯が特定されたことで、捜査本部には安堵感が漂ったが、現実は甘くない。頑固一徹の刑事物語はここから始まるのである。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】「若き日の渋沢栄一」(永冨明郎)

「若き日の渋沢栄一」  ―日本資本主義の父・渋沢栄一の原点を振り返る [ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】「若き日の渋沢栄一」(永冨明郎)

「若き日の渋沢栄一」
 ―日本資本主義の父・渋沢栄一の原点を振り返る

歴史紀行作家 永冨 明郎

【講演日:2020年11月11日】

「官尊民卑」に疑問を抱き、
武士になることを目指す

「日本資本主義の父」と称され、わが国の経済の基盤を築いた渋沢栄一。2021年NHK大河ドラマ『青天を衝け』の主人公となり、さらには24年から新一万円札の顔としても起用されることが決定しました。

渋沢栄一は、天保11年、武州榛沢郡、現在の埼玉県深谷市血洗島の豪農であった渋沢一族中の家(なかんち)当主渋沢市郎右衛門の長男として誕生します。父市郎右衛門は、中の家が財政難にある.中立て直しのために婿養子に入り、農業や養蚕のみならず、新しい事業として藍玉づくりとその販売を始め、家を再興した人物でした。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【新連載】新たな承継スタイル「ネクストプレナーモデル」(河本和真)

企業の持続性を高める新提案 河本和真 [ 特集カテゴリー ] ,

【新連載】新たな承継スタイル「ネクストプレナーモデル」(河本和真) [ 【新連載】第1回 ]

~「失われた40年」にしないために~
「企業の持続性を高める新提案」

第1回 新たな承継スタイル「ネクストプレナーモデル」

連載のご挨拶

初めまして。本号より連載をスタートさせていただきます。

私はM&Aアドバイザリーとして、これまで数多くの中小企業経営者様と出会い、その実情や悩みに対峙してまいりました。培ってきたノウハウや技術を後世に残すためにも、また社員や取引先、いままで社を支えてくださったすべての関係者のためにもこの会社を存続させたいが、後継者がいない……この問題は高度経済成長期を支えた中小企業経営者様に共通の悩みとなっています。実際、これは一企業の問題ではなく、国としてもひっ迫した問題です。

閲覧にはログインが必要です。→ .