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【一歩進んだコミュニケーションをとるスキル 全4回】-(2)「リーダーがメンバーに植え付ける問題解決の思考回路」(小池浩二)

小池浩二氏の [プレイングマネージャーの仕事術] シリーズ(51)
【一歩進んだコミュニケーションをとるスキル 全4回】
第2回目「リーダーがメンバーに植え付ける問題解決の思考回路」

小池浩二氏(マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)

■問題は問題を見せることから始まる
 
問題のない会社はありません。だから、仕事は問題解決であるといわれるのです。

仕事では、その持ち場で発生するあらゆる課題、問題を適切に解決していくことが求められます。そのためには、常日頃から積極的な問題意識を持ち,実務知識を活かして状況に応じた適切な問題解決が図らなければ、会社の発展はありません。

リーダーが、ある状況について「これは問題であり、解決すべきだ」と考え、説明しても、メンバーから
「それは別に問題ではないのではないか?」
「確かに問題だけれども、もっと大事な問題があるのではないか?」
といった反応はよくあります。

チームとして問題解決を実践するときに、リーダーに求められるのが「目指す状態を共有させること」と「現状を“見える化”にすること」です。問題解決の思考プロセスがチームに定着すれば、解決実行力は高まります。

そもそも仕事の問題は、人によって、置かれた立場の違いや状況によって問題の捉え方は大きく異なります。一人ひとりが問題にしている問題を【いかに共通な問題にしていくか】というプロセスが必要になります。

問題のない会社はどこにもない。そして問題は誰にでも見えるわけでもない。だから、問題を多くに人に見せる工夫が必要となるのです。

■問題を意識することを高める

誰かの目を通してのみ問題となるのではなく、メンバー共通の問題として捉えられるようにします。問題の基準が共有化されなくては、何を問題とするかがバラバラになります。基準が共有化されてこそ、現状に対しての問題を共有化できるチームに成長します。

会社は人間動物園であり、一人ひとりの基準の意識には差があり、チームとして目指す目的や期待する目標をすり合わせる必要があります。

基本的に「目標・理想・在るべき姿」があるから、現状と比較するとギャップが出て、問題点は生まれます。業績の良いチームの基準における特徴は、「目標、現状、差額・ギャップ」の3点をメンバーが業績基準として理解しているので、打つべき手がズレない。ズレないから業績を上げやすくなるのです。

組織運営とは、チームの目的・目標達成に向け、リーダーがメンバーの力を活用して業績を上げることをいいます。組織そのものには、1つの共通目的・目標に向かって人の能力を結集されることが運営のポイントになります。ゆえに、組織には、人が動きやすくするために共通の価値観が必要となります。

リーダーは組織に必要な共通の価値観を訴え続け、組織・メンバーに共通の価値観を意識させることが必要です。チームの目指すものは何かという目的意識があるから、その中で自分は何をすべきかの意識が出ます。

問題のない会社は世の中に1社もありません。どの会社も問題点だらけであり、だから昨日より成長する可能性を秘めているのです。

 
 
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■ 小池浩二氏 (マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)
実践に基づいた「中小企業の基礎打ち屋」として、中小企業成長戦略のシステムづくりを研究。これまで500社以上の中小企業経営に関わり、経営診断、経営顧問、研修等を実践。多くの経営者から「中小企業の特性と痛みをよく理解した内容」と熱烈な支持を得ている。
  http://www.m-a-n.biz/ 
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