~カイゼンの本質をつかみ社自らが進化する新しい時代の働き方~ [ 特集カテゴリー ] ,

【リモートセミナー】「仕事の成果を継続的に出す人の習慣」 石井住枝

石井住枝

株式会社エフェクト代表取締役 

トヨタ自動車㈱に約17年勤務し、役員秘書、生産技術部門、安全衛生推進部にてリスクマネジメント、ガス溶接やフォークリフト等の資格を取りながら、現場の改善指導に従事。 独立後は企業の改善、リスクマネジメント、カイゼンコンサルや研修を行っている。

今回は大きく三つのポイントで進めていきます。

 1.お金をかけずに知恵から生まれる改善

 2.問題発見力を高めるステップとは

 3.不確実性の時代、攻めのカイゼン経営

 

 1.お金をかけずに知恵から生まれる改善

⑴トヨタ生産方式とは

 トヨタ生産方式という言葉はよく耳にされると思いますが、トヨタの中で○○方式という名前がつくのは、実はトヨタ生産方式しか存在していません。だから私は普段、「トヨタ流」とか「トヨタのものを活用して」とカスタマイズした形を伝えています。

 トヨタ自身、毎年人事制度すら変化し、どんどん新しく進化しています。ただ、原理原則は変わらず、お客様(ここでいうお客様とは、後工程をしている人のことを指します)に喜んでもらうため、すなわち、より良い品質・量・価格・納期等を提供するために、知恵を出すことをトヨタ生産方式といい、それを約70年続けている会社なのです。

 今回のコロナ禍のような、大きな不景気に強く、リスク時にこそより力を発揮できる会社だと思っています。すなわち、このトヨタ生産方式の裏の意味としては、困難な状況に取り組むからこそ、知恵から人財に繋がる、だからカイゼンはエンドレスです。トヨタ自動車は倉庫一つから始まったベンチャー企業です。当時は戦時下、国産車を作っていたので、銀行からもお金を借りることができず、政府にも頼れず、リスクが多い状況でした。お金がないなら、知恵を使うしかないという中でカイゼンが生まれてきたのです。

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