小池浩二氏の [プレイングマネージャーの仕事術] シリーズ (22)
【プレイングマネージャーの技術編 21世紀のチームの動かし方シリーズ 全4回】
第1回目「全社員で動かすことが21世紀の経営技術」
小池浩二氏(マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)
■社長一人ではなく、全社員参画がポイント
参画とは、社員が自ら考え、判断し、行動し、責任を取ることです。
そこには苦悩があり、楽しさがあり、喜びがあり、そして自分が必要とされている満足感があります。
中小企業の問題点として「経営者の方針が浸透徹底しないこと」がよく挙げられます。
これも全社員参画型の思想がないから起こる現象です。
経営者が一人で経営方針・数値目標を立案して発表会をやるケースがあります。このケースは経営者として方針・数値をまとめる作業としてはよいと思います。
しかし、それを現場で実践するときに問題が発生します。
なぜなら、経営者が独りで作成するので、方針を具現化する戦略・戦術・戦闘の機能が会社から無くなるからです。
また、このような会社は経営者と社員の差がありすぎて、経営者への依存度が高く、「社長こけたら皆こける」状態に陥りやすいのです。
■社長一人がやっても……
社長一人があくせくやってもしょうがありません。役員、部門長、中堅社員、一般社員の全員が、自分の役割に対してあくせく努力するから、結果として目標が達成できやすいのです。
参画とは自ら考え、判断し、行動し、責任を取ることです。唯単に会社に居るだけの人在を育ててはいけません。
自ら考え、判断し、行動し、責任を取る人財を創るためにも、全社員参画型経営のスタイルを構築しないといけません。
■経営者に求められる仕事は経営技術の構築
物づくりに技術があるように経営にも技術があります。
経営者の出身畑を考えると、圧倒的に多いのは営業出身の方です。「販売なくして事業なし」は経営の基本中の基本ですから、必然的に営業出身の社長が多くなります。
その次は製造畑の社長。つまり、商品を販売する技術、物をつくる技術に長けている方は、創業者になって獣道を見つけては走り、広げていくことができやすいのです。結果、10年間で生き残る確率が20%といわれる難しい会社経営のハードルを、何回もくぐり越えて現在があります、
しかし経営者の仕事を考えたときに「物を売るだけの技術、物をつくるだけの技術」だけで、成長することは難しいと言えます。外部環境の影響をもろに受ける中小企業は、経営の技術を構築しなければ、社長のやる気=頑張リズムだけでは続きません。
つまり、思い付きの経営から脱皮し、利益を叩き出していくためのルールと基準、そしてシステムを創り、全社員で動かすことが、21世紀の経営の技術となるのです。
(この項、続く)
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■ 小池浩二氏 (マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)
実践に基づいた「中小企業の基礎打ち屋」として、中小企業成長戦略のシステムづくりを研究。これまで500社以上の中小企業経営に関わり、経営診断、経営顧問、研修等を実践。多くの経営者から「中小企業の特性と痛みをよく理解した内容」と熱烈な支持を得ている。
http://www.m-a-n.biz/
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筆者 小池浩二氏が
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