ドンドンドンドンドン、ドンドンドンドンドン……雪音（ゆきおと）という山より吹きおろす風が木々を激しく揺する音で幕が開く。雪の降る場面を心象的に形容する大太鼓による囃子は、深々と淋しく表現されている。
「お七」彼女は江戸きっての狂気の持ち主。美しくも儚き短い一生である。第十五回尚雄里と日本舞踊は、冬をテーマに～お七と浮世絵～を記します。
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伝統を伝え、育て、革新する伝・Tokyo 若柳 尚雄里 [ 特集カテゴリー ] 伝統を伝え、育て、革新する伝・Tokyo
～お七と浮世絵～ [ 最終回 ]
[ 著者 ] 若柳 尚雄里 （わかやぎ なおゆり）
合同会社 伝・Tokyo 代表
札幌出身。2歳より日本舞踊家の父に師事する。
同年初舞台を踏み、現在まで国立劇場や日本橋公会堂等で公演に出演。
2002年より正派若柳流に入門し、2010年自身のYu-nokai日本舞踊研究所を開設。
2017年合同会社「伝・Tokyo」を起業し、伝統芸能・文化を普及し後進育成と革新の為の事業に努める。