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第14回「中小企業の社長は皆同じ人種」(小池浩二)

■中小企業は「ないない尽くし」の組織

組織とは、同じ考え方を持つ者が目標の共有化を図り、その実践に向けて方策を考え、ルールと基準に基づいて、個々の役割に応じて動く集団である。そして個々の人間性を認め合い、成果をともに喜び合う関係である。

人が2人以上集まれば、組織となる。政治・宗教・スポーツの世界など、あらゆる世界に組織がある。ほとんどの組織は、価値観が似ている人が集まり、構成されているからまとまりやすい。まとまりやすいから、冒頭の条件を容易にクリアすることができる。

しかし、中小企業は例外である。中小企業は、いわば「人間動物園」だ。たまたま同じ職場で働いているが、価値観が違いすぎたり、目標がバラバラだったり、行くべき方向性がわからず迷っていたりする。

しかし、中小企業は人なし、物なし、金なし、管理なしという「ないない尽くし」の環境に置かれている。さらに、一人2~3役の兼任主義で運営されているがゆえに、組織が持つ機能の深い掘り下げができず、日々、悪戦苦闘している。

組織としての骨格バランスが崩れているため、当たり前のことが当たり前のようにできない。頑張ってはいるが、頑張り方が違うために成果が思うように上がらない状態になっている。

中小企業の基盤はこのように脆弱である。基盤が弱いために慢性的に何かしらの病気を抱えたまま会社運営をしているのが中小企業なのである。それでは、その中小企業を運営している経営者について説明していきたい。

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第15回:「事業継承ガイドライン」(河本 和真)
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第15回:「事業継承ガイドライン」(河本 和真)

##多様化する選択肢から親族外の承継が増える

前回お伝えした通り、帝国データバンクが実施した、全国企業「後継者不在率」動向調査の2021年版では、後継者不在率は61.5 %と調査を始めた2011年以来最低となりました。不在率は4年連続で減少しており、企業が後継者を決定するというトレンドが顕れています。コロナ禍により自社事業について見つめなおす経営者が増えたことも背景の一つとして考えられるでしょう。

同調査では、事業承継の主流派今も変わらず親族による承継であり38.3%を占めますが、この割合は年々少しずつ低下しています。後継者候補が決定している企業に関する調査でも、最も多いのはご子息を候補としている企業で38.5%を占めますが、これについても年々減少しています。

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第十回 ~下り酒と杜氏~ 田崎 聡
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第十回 ~下り酒と杜氏~ 田崎 聡

 摂津の伊丹では、17世紀はじめから酒を江戸へ出荷し、鴻池新右衛門が清酒の江戸送りをはじめたのは慶長4年(1599年)と伝えられている。江戸時代最高の酒造り技術書といわれる『童蒙酒造記』(1687年頃)は、鴻池流の技術を中心に「寒造り」という低温発酵を薦めている。その中の「伊丹流」では、上槽前に焼酎を醪の一割くらい加え、酒の日持ちをよくするという、「柱焼酎」すなわち粕取焼酎を使用したことが書かれている。この時に、刀傷の薬として各藩に「柱焼酎」としての粕取焼酎が注目され広まった。その「柱焼酎」は、現在の「本醸造」のはしりである。この「寒造り」を酒造りの基本とした技術が広まり、農閑期の寒い時期に、丹波の農民が灘など大量の酒造りが可能な地区に移り、酒造りに腕を磨いた。これが丹波杜氏の始まりとされている。

この頃から、上方から江戸へ運ばれ消費された酒のことを「下り酒」と言い、伊丹や灘、山城、河内、播磨、丹波などで造られた酒が運ばれた。また、伊勢、尾張、三河、美濃で造られた酒を「中国もの」と言った。下り酒は、17世紀後半は「菱垣廻船」、酒樽専門の「樽廻船」は明治の中期まで海上輸送された。下り酒は、造り酒屋>江戸酒問屋>酒仲買人>小売酒屋>消費者という流通で送られ、江戸の下り酒問屋のある新川、茅場町、呉服町などで仕切られた。この時に活躍したのは、近江商人であることは、間違いない。

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政界再編物語①   三沢 明彦

政界再編物語①

 

 リクルート事件、消費税導入への反発で、竹下登首相が平成元年(1989)年4月に退陣した後も、政治不信は深まる一方だった。平成5年8月には細川護熙首相の8党連立内閣が誕生し、自民党はついに政権の座から転落する。権力闘争を生き抜いた政治家はしぶとい。自民党は社会党委員長の村山富市を首相に担ぎ、自社さ連立政権を誕生させる奇策に打って出たのである。平成がスタートした頃、政界は混迷の渦の中にあり、その中心にいたのは、金丸信と小沢一郎、二人の剛腕政治家だった。まずは〝政界のドン〟といわれた金丸の転落劇から話を始めることにしよう。平成の政界再編物語、これは序章である。

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第38回『できて当たり前の基本動作を身につけさせる』(小池 浩二)
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第38回『できて当たり前の基本動作を身につけさせる』(小池 浩二)

 

基準、ルールづくりは、まず「基本動作」を徹底させること、そしてそれができたら誰がやっても同じ結果が出るような「標準化」を実施することです。

「基本動作」とは、ビジネスの世界ではよく聞く言葉です。しかし、その意味合いをよく理解している人・会社は多くありません。会社の仕事の80%は、規則性のある仕事の繰り返しだと言われています。この規則性のある仕事を円滑に進めるのが基本動作です。

基本動作は、やる気、実行力・継続力があれば、誰でも・いつでも、どこでも業績を上げることができるものです。しかも費用はかかりません。反面、意識の継続・体得がなければすぐにやらなくなるのもまた、事実です。そしてその乱れが引き金となり、業績が下降していきます。

代表的な基本動作を説明致します。

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【第27回】SDGsの基本とビジネスへの関わり (菊原 政信)
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【第27回】SDGsの基本とビジネスへの関わり (菊原 政信)

老舗百貨店のDX戦略と具体的取り組み

 

戦後の近代流通に関して百貨店の役割は大きく、人々の暮らしの向上と繁栄に貢献してきました。しかしながら時代の変化と共にショッピングセンターや専門店、21世紀になってはインターネットの発達により、いつどもどこでも好きなものが買える時代となってきました。それに伴い百貨店店の売り上げは1991年をピークに年々減少して21年では4兆4千億と最盛期の半分以下となりました。

この数年、コロナによるインバウンド需要の消失も加わり更に厳しい状況が続いてきましたが、その中でもこれからの時代への展開を踏まえて新たな動きも出てきました。そこで、今回は4月に次世代流通の研究会Next Retail Labのフォーラムに登壇して頂いた株式会社三越伊勢丹営業本部オンラインストアグループ長、北川竜也氏の講演内容を踏まえてこれからの百貨店の取組みについて考察していきます。

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「ミャンマーの内部情勢と今後」(4/7)永杉 豊氏
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「ミャンマーの内部情勢と今後」(4/7)永杉 豊氏

■清話会セミナー 

「ミャンマーの内部情勢と今後」

 軍事政権下のミャンマーと日本はどう付き合っていくべきか

 

永杉 豊 ながすぎ ゆたか(ミャンマージャポングループ会長)

MJIホールディングス代表取締役、NPO法人ミャンマー国際支援機構代表理事。学生時代に起業、その後ロサンゼルス、上海、ヤンゴンに移住し現地法人を設立。20136月より日本及びミャンマーで情報誌「MYANMAR JAPON」を発行、「MYANMAR JAPONオンライン」とともに両メディアの統括編集長も務める。

 

 

■ミャンマー国軍の現状

 一枚岩ではないASEAN

今、ウクライナ危機がとても注目度が高くミャンマー問題の報道の数が減っています。しかし依然として悲惨な状況が続いてます。

私がミャンマーへ2013年に引っ越し、5月に現法設立、そして6月に『ミャンマージャポン』という日本語情報誌、英語・緬語情報誌の『MJプラス』を発行しました。現地の情報に接する中で、ミャンマーは本当に無限の可能性がある地だなと思いました。

弊社は2019年秋にミャンマー初の本格的なTVショッピング事業も開始し、日本の持ち株会社が2023年にシンガポール証券取引所に上場する予定でした。1回目、2回目の増資にも成功しましたが、20年にコロナ、さらに21年には想定外のクーデターが起こり現在に至ります。

2月1日の早朝にクーデターが起きたのですが、当日は朝から日本のほとんどのTV局から取材の電話をいただきました。しかし取材に応じてしまうと、現地にいた日本人社員4人、ミャンマー人社員30人の命に危険が及ぶと思い、全てのメディアの取材はお断りしました。ところが3月3日、1日に120人以上が国軍に虐殺される事件が起こりました。一般市民がデモをしている最中に、国軍が実弾を使って人を殺す、鎮圧のためですけれども、それを見て、これ以上は黙っていられないと思い、3月中旬から『ミヤネ屋』『ひるおび!』『news23』、あるいはネットテレビの『国際政治チャンネル』、『NHKワールド』などに出演させていただき、ミャンマーの状況をお話ししました。

今、ミャンマーは国軍とは異なる組織、アメリカやヨーロッパが支援しているNUG:国民統一政府といわれるオンライン上の民主派の政府があります。組織のトップにはアウン・サン・スー・チーさん、そして一部は逮捕・拘束されていますが、NLDという民主派の議員たちが閣僚を務めたりしています。

今、私は日本ミャンマー友好協会の副会長ですが、私どもは恐らく日本の中では一民主派NUGとつながりを持っています。このNUGをこれから色々サポートしなければいけない。そして今、困窮している国民が大勢いて、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によると100万人近くの避難民がいるといいます。

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「ユニバーサル野球が描くインクルーシブな未来」 (引地 達也)
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「ユニバーサル野球が描くインクルーシブな未来」 (引地 達也)

 「打ちました! 2ベースヒット、2点です!」「残念! アウトです!」。

実況する声がグランド上に響く。その度にベンチに陣取った両軍の「選手」たちが歓声を上げる。そして次に打席に立つ選手に声援を送る―。

桜満開でも花冷えがする栃木県真岡市の勝瓜サッカー場で行われたのは、誰にでも楽しめるユニバーサル野球だ。約3メートル四方の野球盤はバネで固定されたバットの留め具をひもで引っ張ることで打つことができるから、微細な力でも選手として打席に立ち、打つことができる仕組みである。

ベンチの歓声を盛り上げる実況と打席に立つ選手の名前を伝えるアナウンスが響く。両軍に分かれて陣取るのは、障がいのある18歳までの児童生徒が通所する放課後デイサービス「こどもサークル」の利用者とその保護者たち。回転盤に置かれたソフトボール大のボールをじっくりと見てタイミングをはかりながら、打撃する子どもたちだが、打った瞬間に歓声が上がるものの、なかなかヒットゾーンには飛ばず、歓声はため息に変わる。ヒットの際の歓声はひときわ盛り上がる仕掛けでもあるようだ。

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