【講演録】一坂太郎氏「幕末の゛日露交渉”」
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】一坂太郎氏「幕末の゛日露交渉”」

講演録 清話会セミナー 大阪◆2022年9月27日(火)

北方四島・樺太など国境問題の原点!…一坂 太郎

 

一坂 太郎  作家、萩博物館特別学芸員

1966 年兵庫県芦屋市出身。大正大学文学部史学科卒業。現在、山口福祉文化大学・特任教授、萩博物館・高杉晋作資料室長、防府天満宮歴史館顧問を兼任。長州維新史を中心に研究・執筆。著書に、『高杉晋作の「革命日記」』『吉田松陰門下生の遺文』『久坂玄瑞遺墨』『萩と日露戦争』など多数。

 

交易と国境問題解決を迫り繰り返しやってきた

 ロシアは18世紀の終わり頃に日本と交易を望むようになってきます。
16世紀後半ロシアは、アストラハン(ハン国)を征服し、シベリアを服従させ17世紀半ばには東の海に到達し、とうとう日本の隣の国になってしまいます。もう一つ、食糧不足という問題がロシアにはあったので、それを黄金の国とされた日本との交易によって解決したいという切実な思いもありました。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】田丸誠氏「気づいてからでは遅いリアルな危機の最近の傾向」
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】田丸誠氏「気づいてからでは遅いリアルな危機の最近の傾向」

講演録 清話会セミナー 東京◆2022年8月9日(火)

大要人警護のプロが明かす、思いもよらない危機からの企業や個人の守り方…田丸 誠

 

田丸 誠  ㈱誠・シークレット・サービス・コンサルティング代表取締役、要人・身辺警護専門家、元千葉県警 警備部

千葉県警察官を拝命し、数年勤めた後、日本初の警察OB要人警護会社に就職、都銀頭取、経団連会長、経済同友会代表幹事、元総理などの警護を担当。その後、関西の警察OB危機管理会社の東京支店オープニングスタッフとして東京支社長を任されDV・ストーカー対策等にも従事。

 

平和がもたらした危機管理意識の低下
 7月8日に奈良市内で、選挙の応援演説で安倍さんが銃撃されて亡くなりました。よくテレビで見られていると思いますが、悪いことをする人には必ず兆候があります。今回は手製の銃をカバンからうまく出していたので、このような兆候に当てはまらなかったケースとなります。

 この犯人は、一見普通の聴衆にしか見えなかったことから後方の警戒が手薄になってしまったのかと思います。それから前日に急に遊説場所が変更になり、受入れ先の奈良県警としては警備の準備が十分にできなかったということもあったようです。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】瀬藤 澄彦氏「フランスは なぜショックに強いのか」
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】瀬藤 澄彦氏「フランスは なぜショックに強いのか」

講演録「フランスはなぜショックに強いのか」 東京 2022年 7月7日(木)

ドイツ経済との比較…瀬藤 澄彦

RFJ:ルネサンス・フランセーズ日本代表部会長、ITI:国際貿易投資研究所客員研究員

早稲田大学法学部卒。JETRO・仏経済財政省、帝京大学経済学部教授、諏訪東京理科大非常勤講師、パリクラブ会長、ルネサンス・フランセーズ日本代表部(RFJ)会長等歴任。2019 年度フランス共和国・オルドル・ナショナル・ド・メリット・オフィシエ賞大統領叙勲。2001年度同シュバリエ賞大統領叙勲。

 

フランスは内需主導の国フランス人は堅実な国民

 マクロン大統領のこの5年間はオペラで例えると嵐が吹きまくりました。第1部の第1幕が2017年に英国がEUからの離脱交渉。そして第2幕、黄色いベスト運動(ジレ・ジョーヌ運動)が半年ぐらい続きました。2018年には年金ストライキが10月から発生し、翌年の2月頃まで続きました。それもやや収まって第3幕かなと思ったら、今度はコロナが発生しました。そうこうしているうちに大統領の任期が間近となりました。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】和田 秀樹氏 「トップリーダーの健康術」
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】和田 秀樹氏 「トップリーダーの健康術」

講演録「トップリーダーの健康術」 東京 2022年 7月25日(月)

いつまでも脳と体の若さを保つには…和田秀樹

 


1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。浴風会病院精神科医師、東京大学付属病院精神神経科助手、アメリカ・カールメニンガー精神医学校国際フェローを経て、国際
医療福祉大学心理学科教授。専門は老年精神医学、精神分析学、集団精神療法学。
ベストセラー著書多数。            

 

体にいいと言われることが本当にいいとは限らない

今日は健康のお話なので、まず健康に良くないマスクをはずしてお話しさせていただきます。
2022年7月末現在、コロナの感染者数は1日20万人、重症者数250人、死者数50人くらいです。
 一方、例年、ワンシーズンに風邪をひく人やインフルエンザになる人は、おおよそ1000万人、1日10万人、死者数が1万人ぐらいです。
 風邪は今回のコロナのオミクロン株と同様、上気道炎しか起こしません。風邪の症状は一般的に、咳、痰、全身痛などですが、風邪で免疫力が落ちるとちょっとしたバイ菌で肺炎になって亡くなる方が年に1~2万人はいます。つまり、風邪の方がコロナより、たくさん人が亡くなっているのです。実はマスクの弊害が意外と大きいのではないかと思います。マスクをして今日のような暑さの中で歩いていたら熱中症のリスクが高まります。マスクをしていると自分の吐いた息を吸い込みますし、決して健康に良いとは言えません。
 人間のメンタルヘルスに一番良いのは人の笑顔を見ることです。みんながマスクをして笑顔を見ない暮らしが続いています。小さい子どもにとって、お母さんの笑顔を見られないことによるメンタルヘルスの弊害は計り知れません。
 私が今日、皆さんに一番お伝えしたいのは、このマスクのように、体に良かれと思ってしていることが実際は必ずしもそうではないことが多々あるということです。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】関 芳美氏「災害備蓄品やノベルティ 廃棄せず有効活用のために」
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】関 芳美氏「災害備蓄品やノベルティ 廃棄せず有効活用のために」

講演録 清話会セミナー  2022年 7月28日(木)

大学3年生で起業:未来を創る世代が拓くSDGs経営…関芳美


㈱StockBase 代表取締役 関 芳実

2000年横浜市生まれ。横浜市立大学入学後、税務会計を専攻。2021 年4 月、共同創業者とともに㈱StockBaseを設立。
大学3年時に関わったボランティアから、ビジネスアイディアを模索。21 年12 月、横浜3大学ビジネスコンテストにて最優秀賞を受賞。メディア掲載多数。

 

企業で作って大量に余るカレンダーの再利用に着目
株式会社StockBase はこの8月、設立して1年4ヶ月になります。共同創業でやっておりまして、二人とも大学4年生です。廃棄を削減して、循環型社会を実現するウェブのプラットフォームを運営しております。
 私は2000年に横浜市で生まれ、以後ずっと横浜で過ごしてきました。会計を専攻してきましたので、起業というより法人税に関心を持ってきました。
 株式会社StockBase が何をやっているのか、という説明からさせていただきたいと思います。StockBase は一つのサイトを通して、モノが余っている企業と、それを受け取りたい団体をつなぐ寄付先のマッチングサービスを行っております。アマゾンや楽天市場のようなECサイト上で、モノを受け取りたい団体がECサイトから寄付品を選択して申し込むような仕組みになっています。企業側がこのサイトに掲載して受け取りたいほうが注文をするというスキームになっています。

閲覧にはログインが必要です。→ .
「世界経済と日本:現状と今後を読む」(6/29,島 義夫氏、リモートセミナー)
[ 特集カテゴリー ] ,

「世界経済と日本:現状と今後を読む」(6/29,島 義夫氏、リモートセミナー)

 

■清話会リモートセミナー【東京】2022年6月29日(水)

 「世界経済と日本:現状と今後を読む」

ー世界的インフレの行方と、今後の投資環境ー

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

島 義夫 LEC会計大学院客員教授

東大法学部卒。ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーなどを経てドイツ証券マネージングデイレクターを歴任。金融危機とクレジット市場の誕生を予想し同分野のパイオニアとなる。2005年金融業界を卒業、現職の他、環境省のグリーン・サステナブルファイナンス関連委員会委員を務める。

 

 

■円安が諸悪の根源ではない

2022年は歴史の転換点だと思います。前の歴史の転換点は1989年です。アメリカとソ連が冷戦終結で合意した年です。日本はバブル経済の頂点です。日経平均株価の最高値は、89年12月の終わり値が最高値で3万9000円弱です。またこの年は昭和の終わりで平成の始まりです。当時の日本は、ジャパン・アズ・ナンバーワンとおだてられて、教育についても、ゆとり教育が始まった頃です。結果的に、冷戦終結後の新しい世界、新しい日米関係の対応に失敗してしまいました。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】西川りゅうじん氏「連続パンデミック時代を勝ち抜く実践マーケティング塾」
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】西川りゅうじん氏「連続パンデミック時代を勝ち抜く実践マーケティング塾」

清話会SJC 6月例会  2022年6月23日(木)

 

「連続パンデミック時代を勝ち抜く実践マーケティング塾」

 

西川りゅうじん 拓殖大学客員教授 マーケティングコンサルタント  

1960年神戸市生まれ。一橋大学卒業。マーケティング戦略のエキスパートとして産業と地域の元気化に尽力。モリゾーキッコロ・せんとくん・焼酎ブーム・ヒルズ・吉祥寺やつくばエクスプレス沿線など人気の街の仕掛人。「先見経済ビジネスフォーラム」に登壇するなど当会との御縁も深い。

 

 

■愚者は経験に学び 賢者は歴史に学ぶ

初代ドイツ帝国の鉄血宰相ビスマルクは「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と喝破しました。今、地球上に生きている私たちのほとんどはパンデミックを経験したことがありませんでした。しかし、史実が明確に記録されている近代以降の歴史をさかのぼってみても、人類はほぼピッタリ100年ごとに世界的な感染症の拡大と戦って来ました。

1720年頃、黒死病ペストが大流行しました。そして、日本では幕末に当たる1820年頃にコレラが猛威を振るい、人がころりと亡くなることからコロリと恐れられました。そして、第一次世界大戦の直後、大正時代の1920年頃にはスペイン風邪が世界を席巻したのです。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】小島 健一氏「業績UPに繋げるパワハラ対策」
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】小島 健一氏「業績UPに繋げるパワハラ対策」

■清話会セミナー【東京】 2022年5月20日(金)

 

「業績UPに繋げるパワハラ対策」

DVD『織田信長と学ぶ 業績UPのパワハラ対策』上映と要点解説

 小島健一(鳥飼総合法律事務所・パートナー弁護士)

人事労務を基軸に、問題社員処遇から組織・風土改革、産業保健、障害者雇用まで、紛争予防・迅速解決の助言・支援を提供。メンタルヘルス不調やハラスメントが関わる深刻な案件も、早い段階から依頼者に寄り添い、解決まで支援。「さんぽ会」幹事、日本産業保健法学会理事。

 

■信長パワハラDVDと2つの動画コンテンツグレーゾーンを大事に

  よく皆さんは、パワハラ研修について、すごく堅苦しくて、「あれはダメ・これもダメ」と言われるだろう、というイメージを抱いています。しかし、今日ご案内する、私ども事務所が監修して制作されたDVD『織田信長と学ぶ 業績UPのパワハラ対策』(https://tcg-nobunaga.com/)は、要潤さんと壇蜜さんに主演していただき、エンターテイメントのプロに作っていただきました。

 要潤さん演じる織田信長が現代に蘇って社長として再び組織を率いることになるのですが、「二度とパワハラはすまい」と誓ったものの、またパワハラをしてしまう、そこで壇蜜さん演じるくノ一弁護士が社長室でこっそり信長社長にパワハラにならない部下指導の方法を指南するのです。テレビで放送できるほどのクオリティです。

閲覧にはログインが必要です。→ .
「“国防”と“教育”」(7/8)竹本 三保氏
[ 特集カテゴリー ] ,

「“国防”と“教育”」(7/8)竹本 三保氏

■清話会セミナー 

「“国防”と“教育”」

ー自衛隊と教育現場のリーダーシップー

 

竹本三保 たけもとみほ(竹本教育研究所長代表、元海上自衛隊中央システム通信隊司令)

1956年京都府城陽市生まれ、奈良女子大学卒。海上自衛隊幹部候補生入校(江田島)。97年2佐、2006年1佐拝名。厚木航空通信隊長、システム通信司令部群首席幕僚、自衛隊青森地方協力本部長、中央システム通信隊司令等を経て11年退官。12年大阪府立狭山高等学校校長。20年より現職。

 

■女性は船に乗れない時代

 海上自衛官を目指す

私は10代のとき、既に国防と教育が日本の2本柱だなと思っていました。その国力選択に影響を及ぼした2人の人物がおり、一人は亡くなられた中曾根康弘さん。私が中学生のときに防衛庁長官をやっておられて、日本は海に囲まれた国だから海上防衛が大事、というメッセージをどんと発せられ、非常に感化を受けました。

もう一人は私の父。もうだいぶ前に亡くなりましたが、15歳か16歳ぐらいで特攻隊、七つボタンの予科練に入り、教育を受けていました。本当は海軍兵学校に入りたかったけども、数学が苦手で入れなかったそうです。ところが予科練で生き残って最後は霞ケ浦に行きましたが、終戦後、何を思ったか電通に入ります。時代が変わると思ったらしく、一生懸命勉強して電通に入ったと言ってました。

そういう二人の影響から海上自衛官になりたいと思ったのですが、高校を卒業するときには、陸上自衛隊は入れましたが、海上と航空は女性を入れていませんでした。それで大学に行って、幹部候補生の試験を大学卒業時に受けました。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】佐藤 和彦氏 「日本国と天皇」
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】佐藤 和彦氏 「日本国と天皇」

■清話会セミナー  2022年5月14日(土)

 

「日本国と天皇」

ー吉水神社 佐藤宮司が語る皇位継承ー

 

佐藤一彦 さとうかずひこ(吉水神社宮司)

昭和16年山口県出身。関西大学卒。大阪府警機動隊特殊部隊・警部補、堺北警察署・東警察署(警部補)、通信指令室(本部)、西成署(総務教養)、守口署(総務教養)城東警察署警部。平成7年阪神淡路大震災出動、同年大阪府警退職、國學院大學入校、神職に。平成9年吉水神社宮司に。

 

■吉水神社で25年、警察官として35年

 私は阪神淡路大震災の時にはすでに警察官を辞めており、楠木正成公の祀ってある港川神社公園で待機しながら仕事をしていました。そのときに吉田宮司に出会い、君は警察官よりも宮司に向いていると言われて、宮司資格を取りました。五段階あるうち、直階、正階、権正階、明階の四つを取得し、吉永神社の宮司を25年間、55歳から80歳まで務めてきました。始めた頃は5年間だけのつもりだったのですが、気が付いたら80歳になっていました。

80歳という歳は私のお師匠様である安岡正篤先生と豊田良平先生を思い出します。私は安岡先生の孫弟子で、いつも2つ、3つほど言われていたことがあります。1番言われたのが「牛のケツになるな」というものです。物知りになるなよ、物知りが1番ダメなんやで、知ることよりも行動することが大事だよね、といつも言われていました。おそらく、いろんな人がその言葉に押されて言葉よりも行動の力を信じてきました。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】ボグダン・パルホメンコ氏「キーウから、ウクライナの今を伝える」
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】ボグダン・パルホメンコ氏「キーウから、ウクライナの今を伝える」 [                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          ]

■清話会リモートセミナー   2022年5月30日(月)

 

 「キーウから、ウクライナの今を伝える」

 ーキーウ在住のボクダンさんが現地からリモートで語るー

ボグダン・パルホメンコ(在ウクライナ、SEPA LLC〔美容器具代理店〕経営者

1986年ウクライナ生まれ。90年旧ソ連から母親と日本の神戸に移り住む。大阪で小・中学校を卒業後ウクライナに戻り、キーウの高校、大学、大学院を卒業。大学卒業後は三菱商事に就職、その後MTG(株)に転職。現在はSEPA LLCを立ち上げ、日本の化粧品などの輸入販売を行っている。

 

 

■小中学校は、日本とウクライナで卒業

僕は1990年、5歳になる少し前に日本に行って、以後ずっと日本に住んでいました。そのときはまだソ連邦でしたが、91年に崩壊して、その後も母親が日本に残る決意をして生活をしていました。

年に1回、夏休みの期間、日本の学校が休みのときに40日間、僕はウクライナに戻って、おばあちゃんと一緒に1年分の全ての教科の勉強をし、結局、小学校、中学校はウクライナと日本の両方で卒業しました。その過程で、ウクライナの人のリラックスしたムード、心のピュアな部分に触れて、どこかで二つの国を足して2で割ったら最高の国ができるな、と感じていました。それで両方の国の懸け橋としてできることをやりたいとずっと思っていました。

色々な人と関わることが子どもの頃からあって、会社の社長さんとか会長さん、国会議員、大臣クラスの人たちとか、国を動かしていくような人たちが多かったのです。そこで重要になるのが、ただモノを翻訳して情報を渡すのではなくて、その情報がちゃんと伝わったかというところまで責任を持って伝えること。現地に通訳の人もいますが、彼らは言葉だけ訳すのですが、内容を最後まで吟味せずに訳してしまう。本軸から幹の部分を僕は訳すとすれば、彼らは枝葉の部分だけを訳すみたいな感じで、そこを僕は子どもの頃から意識していました。

その後、日本企業に就職して、今も自分の会社で日本の素晴らしい健康とか美容の品物を紹介しています。ウクライナも日本と同じでお酒とかタバコからだんだん、健康、美容の方向に世間の関心がスライドし始めています。色々な国の商品を見ても、日本のものが一番、肌質にも合うし、誰が飲んでも食べてもすごく効果を発揮するものなのです。多くのウクライナの人に日本の良さを伝えてきました。

 

■ロシアは、戦争ではなくナチスを倒すミッションだと思っている

ウクライナで日本語ができるとなると、ウクライナ市場よりもロシア市場で活躍するほうが、より色々な可能性があるのです。ロシアに出ている日本企業の数も多いし、ロシアとの貿易の数量も、比較すると10倍ぐらいの差があります。ロシアなら100億円のビジネスも、ウクライナでは10億円の規模になってしまう。ですから、ロシアのビジネスをやっていてそこから枝分かれしてウクライナも一つの地域としてやる、というのがポピュラーだったのです。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】西村 康稔氏 「日本の未来を拓く」
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】西村 康稔氏 「日本の未来を拓く」

■清話会セミナー 2022年6月6日(月)

 

「日本の未来を拓く」

ーすべての人に夢とチャンスを!ー

 

 

 

衆議院議員 前 経済再生・新型コロナ対策担当大臣

にしむらやすとし

西村 康稔

 

1962年兵庫県明石市生まれ。1985年通産省入省。2003年衆院議員初当選。経済再生担当大臣、TPP担当大臣全世代型社会保障改革担当大臣、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、新型コロナウイルス感染症対策担当大臣を歴任。現在、自民党選対委員長代行・コロナ対策本部長、党内最大派閥の清和政策研究会の事務総長等を務める。

 

聞き手 マーケティングコンサルタント 西川りゅうじん

 

■誰も経験したことのない答えのない戦い

 おはようございます。長年のお付き合いの西川りゅうじんさんからご案内いただき、本日は喜んでおうかがいした次第です。新型コロナ、海外の地政学リスクとそれに伴うインフレ、円安などによって、日本経済は、今、大きな転換点に来ています。その中で、我が国がどういう道を歩んで行くべきなのか、私の考えをお話させていただければと思います。

 コロナについては、担当大臣として、今この世に生きている人は誰も経験したことがないパンデミックの中で、毎日、専門家の先生方、特に、有識者会議会長の尾身茂先生とは毎日1時間以上、ずっと1年7、8ヶ月、議論をさせてもらいました。「もっと厳しくやれ」という人もいれば、「厳し過ぎる。経済のことを考えろ」という人もいる。その双方から何をやっても批判を受けました。

閲覧にはログインが必要です。→ .
「ミャンマーの内部情勢と今後」(4/7)永杉 豊氏
[ 特集カテゴリー ] ,

「ミャンマーの内部情勢と今後」(4/7)永杉 豊氏

■清話会セミナー 

「ミャンマーの内部情勢と今後」

 軍事政権下のミャンマーと日本はどう付き合っていくべきか

 

永杉 豊 ながすぎ ゆたか(ミャンマージャポングループ会長)

MJIホールディングス代表取締役、NPO法人ミャンマー国際支援機構代表理事。学生時代に起業、その後ロサンゼルス、上海、ヤンゴンに移住し現地法人を設立。20136月より日本及びミャンマーで情報誌「MYANMAR JAPON」を発行、「MYANMAR JAPONオンライン」とともに両メディアの統括編集長も務める。

 

 

■ミャンマー国軍の現状

 一枚岩ではないASEAN

今、ウクライナ危機がとても注目度が高くミャンマー問題の報道の数が減っています。しかし依然として悲惨な状況が続いてます。

私がミャンマーへ2013年に引っ越し、5月に現法設立、そして6月に『ミャンマージャポン』という日本語情報誌、英語・緬語情報誌の『MJプラス』を発行しました。現地の情報に接する中で、ミャンマーは本当に無限の可能性がある地だなと思いました。

弊社は2019年秋にミャンマー初の本格的なTVショッピング事業も開始し、日本の持ち株会社が2023年にシンガポール証券取引所に上場する予定でした。1回目、2回目の増資にも成功しましたが、20年にコロナ、さらに21年には想定外のクーデターが起こり現在に至ります。

2月1日の早朝にクーデターが起きたのですが、当日は朝から日本のほとんどのTV局から取材の電話をいただきました。しかし取材に応じてしまうと、現地にいた日本人社員4人、ミャンマー人社員30人の命に危険が及ぶと思い、全てのメディアの取材はお断りしました。ところが3月3日、1日に120人以上が国軍に虐殺される事件が起こりました。一般市民がデモをしている最中に、国軍が実弾を使って人を殺す、鎮圧のためですけれども、それを見て、これ以上は黙っていられないと思い、3月中旬から『ミヤネ屋』『ひるおび!』『news23』、あるいはネットテレビの『国際政治チャンネル』、『NHKワールド』などに出演させていただき、ミャンマーの状況をお話ししました。

今、ミャンマーは国軍とは異なる組織、アメリカやヨーロッパが支援しているNUG:国民統一政府といわれるオンライン上の民主派の政府があります。組織のトップにはアウン・サン・スー・チーさん、そして一部は逮捕・拘束されていますが、NLDという民主派の議員たちが閣僚を務めたりしています。

今、私は日本ミャンマー友好協会の副会長ですが、私どもは恐らく日本の中では一民主派NUGとつながりを持っています。このNUGをこれから色々サポートしなければいけない。そして今、困窮している国民が大勢いて、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によると100万人近くの避難民がいるといいます。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】河野太郎氏「日本のこれからの進む道」
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】河野太郎氏「日本のこれからの進む道」

■清話会セミナー 2022年4月25日(月)

 

「日本のこれからの進む道」

—-新型コロナ後の外交、防衛、経済

 

河野 太郎(衆議院議員、元外務大臣・防衛大臣)

 

1963年神奈川県平塚市生まれ。96年第41回衆議院議員総選挙で神奈川県15区初当選以来連続当選。17年外務大臣、19年防衛大臣、20年国務大臣、行政改革担当、国家公務員制度担当、内閣府特命担当大臣、21年新型コロナウイルス感染症ワクチン接種推進担当大臣。昨年10月より自由民主党広報本部長。

 

 

■露軍のウクライナ侵略に対し

 日本は国際社会にしっかり

歩調を合わせないといけない

 

 ロシアによるウクライナの侵略が起きて、世の中の色々なものがガラッと変わった気がします。

昨年12月、アメリカ政府が商用衛星から撮った写真を見せて、ウクライナとの国境にロシア軍が集結している、と発表しました。21世紀に、戦車を集めていきなり隣の国になだれ込んで侵略するとは思っていませんでしたので、アメリカはこれは危ない、と言うのですが、それはたまたま集めて威嚇しているのだろう、という程度の認識でしたし、あの時はむしろウクライナ側が「これは大したことではありません。ロシアはしょっちゅう軍時演習をやるから」みたいなことを言っていたように思います。

 軍事衛星や商用衛星から見えないものがあります。プーチンさんの頭の中です。が、しばらく前までアメリカは見ていたのだと思います。私の全くの個人的な推測ですが、クレムリンの中に誰かいて、恐らくかなり近しい人からアメリカは情報を取っていたのではないか。ただ、ウクライナが核兵器開発や化学兵器を準備しているとプーチンがフェイクニュースで流してロシア軍がウクライナに侵略し、世界平和のために止めたのだ、などと言い出すとややこしい、とアメリカは思ったのでしょう。だから最初からプーチンがウクライナを侵略する、という情報戦を仕掛けて、結果としてプーチンはフェイクニュースを流すことができずに、そのままロシア軍がなだれ込んだということかと思います。

 ちょっと前、『ニューヨークタイムズ』にロシアの情報機関の内部レポみたいなものが流出して記事になりました。かつてのKGB、今のFSBの内部情報でウクライナに関する情報を挙げろと、プーチンから指示が来たので、FSB上層部はとにかくプーチンの聞きたいように忖度をしたレポートを上げました。結果、プーチンは軍を突っ込み、ゼレンスキー政権は3日で崩壊して傀儡政権を打ち立てて、その政権がウクライナの安全保障のためにぜひロシア軍に駐留して欲しいと言わせてロシア軍がそのまま居座るというシナリオを描いて送り出したら、勇敢なウクライナ国民が抵抗して、2ヶ月経っても一向に目途が立たない。侵略したロシア軍のほうは相当な死者を出して、恐らくアメリカがアフガニスタンで20年の間で受けた被害ぐらいの死者をこの1、2ヶ月でロシア軍は出している、という惨憺たる状況になっているのではないか、と思います。

 ロシアがウクライナに侵略をして当初は経済制裁を色々されたけれども、状況がだんだん長引いたら世の中的には仕方がない、ということになるのではないかと期待をしているのが恐らく中国共産党の指導部です。2014年にクリミアをロシアが取ったけれども何となくその後、既成事実化した、台湾もああいう風にできるだろうと思ったらどうも今回は国際社会の反応が違う。

 2014年の時は、日本もかなり甘いと言われましたが、日本は北方領土問題もあるから独自の立場を色々と言い訳をしていました。が、もう今回はそんなことを言っていられません。国際社会と足並みを揃えてやろうという状況を中国共産党の指導部が見ていて、台湾再統一はコスト的にすり合うのか、それともちょっとやめておいたほうがいいのかと、今色々と推し測っている状況なのだろうと思います。

 ここはもう日本としてもやれるところは精一杯きっちりやるという状況を作っていかなければならないだろうと思います。一時はこの経済制裁でルーブル暴落がありましたが、結局ヨーロッパがやはり天然ガスを買わざるを得ないということで、またルーブルが元に戻ってきており、むしろ円のほうが安くなる、そんな残念な状況になっています。

 日本の電力の約5%がロシアの天然ガスと石炭に依存しているわけですから、ベルト2つぐらい締めてロシアのエネルギー資源には依存しないと言って頑張る、という選択肢はあるのだろうと思います。ドイツ、フランス、イタリアもすぐに全部やめろというと干上がってしまうかも知れません。けれども、とにかく今年末までにロシアへの依存を30%まで落とそうとか、協議をしてやっているわけですから、日本もしっかり足並みを揃えて中国共産党にしっかりとしたメッセージを送らなければいけないと思います。

 

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】「ロシア・ウクライナ侵攻から見る“日本の外交と防衛”」(松川るい)
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】「ロシア・ウクライナ侵攻から見る“日本の外交と防衛”」(松川るい)

清話会セミナー 2022年4月2日(土)大阪

「ロシア・ウクライナ侵攻から見る“日本の外交と防衛”」

 —-危機せまるアジア外交を考える

松川るい 参議院議員

1971年生まれ。東京大学法学部卒、外務省入省。米国ジョージタウン大学国際関係論大学院修士号取得。在韓大参事官、日中韓協力事務局次長(ソウル)で活躍後、2014年総合外交政策局女性参画室長(初代)として国際女性会議(WAW)を立ち上げた。16年2月退官、7月参議院選挙において当選。

 

■今のウクライナを見て思う

 「祖国を守りたい気持ち」

 

今は時代を画する歴史の転換期、危機の時代、このままじゃいけない時代が来た、それを日常レベルで感じる時代のただ中にいるのではないかと思います。

私は前回2016年7月の参議院選挙で初めて政治の世界に挑戦をさせていただきました。その前は23年間、外交官僚として国益のために働いてきました。1989年11月、ベルリンの壁が崩壊しました。その時と同じような変化の時代に来ているという気がしています。

 私はまだ政治家として一期目ですが、多くの討論番組に呼んでいただいています。先日『日曜プライム』という地上波の討論番組に初めて出演させていただきました。

 ウクライナの惨状を皆さん毎日見ていると思います。マリウポリがほとんど全壊するような攻撃です。子供がいる、とわざわざ書いているのに、戦意を喪失させるためでしょうけども、わざわざ殊更にそこを攻撃する。ほぼ戦争犯罪です。

 番組で橋下徹さんが、とっとと白旗を上げて政治的妥協をすればいいではないか、と言いました。ロシアが要求しているいくつかのことがあります。中立化、非武装化、ゼレンスキーさんがいなくなって親露派の政権に変える、そして東部ドネツク、ルガンスク州を独立させる。これを全部飲めば、確かに戦争は終わります。でも私はすごく違和感を感じました。橋下さんや玉川徹さんが言っているように、どこかの時点でリーダーは、この戦争をどう手仕舞いするかを、自国の国土や国民への被害を考えて妥協するべき時はあると思います。それはプーチンさんも同じです。決してロシアはうまくいってないです。けれども、被害が出たら即白旗を揚げればいい、というのは違うと思います。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【講演録】「北条義時 鎌倉幕府を乗っ取った武将の真実」(濱田浩一郎)
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】「北条義時 鎌倉幕府を乗っ取った武将の真実」(濱田浩一郎)

「北条義時 鎌倉幕府を乗っ取った武将の真実」

 —「武士の世」の始まりを決定づけた人物の実像とは

 

濱田 浩一郎 はまだこういちろう(歴史家、作家、評論家)

 1983年大阪生まれ、兵庫県相生市出身。皇學館大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。専門は日本中世史。姫路日ノ本短期大学、姫路獨協大学で非常勤講師を務めた後、現在は主に著述やメディア出演で活動。著書『播磨赤松一族』『小説アドルフ・ヒトラー』全3巻など多数。

 

 

■北条義時は「待つ人」

「何もしない人」だったのか

 

今年の大河ドラマは『鎌倉殿の13人』です。ドラマの主人公、北条義時とは一体どういう人物だったのか。

承久の乱(1221年)を描いた「承久記絵巻」という絵巻物があります。江戸時代に作られたものですが、そこに義時の顔が描かれています。口ひげを生やして、顔は少しふっくらしているように見えます。目は細めでしょうか。

 現代の歴史家は、義時の性格を一般的に「待つ人」「何もしない人」と評価しています。私はその評価には反対ですが、なぜ義時がそのような評価を受けているのか。

義時の性格を見る上でよく使われるのが、鎌倉時代後期に編纂された歴史書『吾妻鏡』です。これは北条氏の政権下において編纂された書物ですので、北条氏を美化礼賛するような文章も見えて取扱い注意な面もありますが、歴史家からは重宝されています。

閲覧にはログインが必要です。→ .
【リモートセミナー】「仕事の成果を継続的に出す人の習慣」 石井住枝

~カイゼンの本質をつかみ社自らが進化する新しい時代の働き方~ [ 特集カテゴリー ] ,

【リモートセミナー】「仕事の成果を継続的に出す人の習慣」 石井住枝

石井住枝

株式会社エフェクト代表取締役 

トヨタ自動車㈱に約17年勤務し、役員秘書、生産技術部門、安全衛生推進部にてリスクマネジメント、ガス溶接やフォークリフト等の資格を取りながら、現場の改善指導に従事。 独立後は企業の改善、リスクマネジメント、カイゼンコンサルや研修を行っている。

今回は大きく三つのポイントで進めていきます。

 1.お金をかけずに知恵から生まれる改善

 2.問題発見力を高めるステップとは

 3.不確実性の時代、攻めのカイゼン経営

 

 1.お金をかけずに知恵から生まれる改善

⑴トヨタ生産方式とは

 トヨタ生産方式という言葉はよく耳にされると思いますが、トヨタの中で○○方式という名前がつくのは、実はトヨタ生産方式しか存在していません。だから私は普段、「トヨタ流」とか「トヨタのものを活用して」とカスタマイズした形を伝えています。

 トヨタ自身、毎年人事制度すら変化し、どんどん新しく進化しています。ただ、原理原則は変わらず、お客様(ここでいうお客様とは、後工程をしている人のことを指します)に喜んでもらうため、すなわち、より良い品質・量・価格・納期等を提供するために、知恵を出すことをトヨタ生産方式といい、それを約70年続けている会社なのです。

 今回のコロナ禍のような、大きな不景気に強く、リスク時にこそより力を発揮できる会社だと思っています。すなわち、このトヨタ生産方式の裏の意味としては、困難な状況に取り組むからこそ、知恵から人財に繋がる、だからカイゼンはエンドレスです。トヨタ自動車は倉庫一つから始まったベンチャー企業です。当時は戦時下、国産車を作っていたので、銀行からもお金を借りることができず、政府にも頼れず、リスクが多い状況でした。お金がないなら、知恵を使うしかないという中でカイゼンが生まれてきたのです。

閲覧にはログインが必要です。→ .
[ 特集カテゴリー ] ,

【特別リモートセミナー】「テレワークで使えるオンラインでの話し方」池山 文

池山 文氏  フリーアナウンサー、KEE’S講師

長年ラジオのパーソナリティを担当しており、聞き手を巻き込み、惹きつける話し方で人気。JFN全国ネットラジオナビゲーター、大手IT企業ビジネスマナー(CS)研修、農業協同組合接遇、ビジネスマナー研修、新入社員研修、新卒採用担当者向け研修(大手メーカー)等を担当。

■オンラインコミュニケーションに必要な3つのスキル

 

 KEE’Sは、アナウンサーが話し方やコミュニケーションを教えている会社です。私自身もアナウンサーとして、最初は名古屋のラジオやテレビの番組を担当していました。現在は東京半蔵門のスタジオから、全国ネットに向けて十年以上続いている音楽番組やラジオ番組を担当しています。

 皆さんは、オンラインでのやりとりについてどのようなお悩みがありますか。表情が硬い、話が長くなりがち、自分の話し方に自信がない、また、オンラインでコミュニケーションが取りづらい、どうしたら相手に対して印象よく分かりやすく話せるのか、端的に話せるのかなどのお悩みをお持ちの方が多いようです。オンラインの課題として、システムやスライドなどのハード面、コミュニケーションなどのソフト面、もしくは、ハードとソフトの両方に課題があるのかという3つの質問をした結果、70〜80%に近い方が、どちらも課題があると解答しました。

多くの課題がある中で、見切り発車のように2020年から突然ビジネスのオンライン化が始まってしまい、お悩みが多いのも当然のことと思います。例えば、「相手の反応やその場の雰囲気が読みづらい」、「対面の時と同じやり方だけど違和感を感じる」、「一方的なコミュニケーションになりがち」、というお声を多くいただきます。

 率直に、対面とオンラインは違います。1つは、対面だと相手の反応が分かりやすい、オンラインは反応が分かりづらいということです。そのため対面は、リアルタイムでの会話のキャッチボールが行いやすく、話が弾みやすいです。しかし、オンラインでは話が一方通行になってしまったり、事務的で何だか温度が感じられなかったり、寂しい気がするという方が多くいます。また対面ですとお互いに意見を言いやすいのですが、オンラインだと質問を投げかけたら無音となってしまった……というようなことも起き、相手から意見を引き出すのが難しい側面もあります。

 どうしてオンラインだと伝わりにくいのか、理由は主に3点あります。

閲覧にはログインが必要です。→ .
[ 特集カテゴリー ] ,

【講演録】現役アナウンサーが直伝「聞き手を惹きつける魅力的な話し方」(林 暁代)

林 暁代氏 フリーアナウンサー / ㈱KEE’S講師

元愛媛朝日テレビ アナウンサー、元日経CNBC「エクスプレス」「ヘッドラインニュース」 キャスター、テレビ東京「E morning」「NEWS FINE」マーケット中継キャスター。スピーチ/コミュニケーション、新入社員、エグゼクティブ等、数多くの研修を担当。シンプルで、魅力ある声の出し方を伝える大人気講師。

■ビジネスに役立つ印象よく話す力と、

分かりやすく話すスキル

 KEE’Sは、アナウンサーが話し方・スピーチ・プレゼン・コミュニケーションをお教えする会社で、元々はアナウンサーを目指す学生向けに後輩を育てる企業として始まりました。私たちが使っている2つのスキルがビジネスのお役に立てると考えて、今の形になりました。

 2つのスキルとは、1つ目は“印象よく話す力”。老若男女どんな方からも、テレビに映ってニュースを読んでいるのを見た瞬間、そして実際に取材に行って話した瞬間、「この人は感じがいいから話そうかな」「ニュースを聞こうかな」と思ってもらえるように、瞬時に印象を良く思ってもらうためのトレーニングをしています。これは持って生まれたものではなく、後から身に付けられるスキルです。

 もう1つは、“分かりやすく話す”というスキルです。アナウンサーは、生放送、秒きざみの中で話をしています。その限られた時間の中でいかに分かりやすく話すか、というスキルです。この“印象を良く”“分かりやすく話す”というスキルが、ビジネスの中でも役に立ちます。

 今まで、企業研修およそ700社の新入社員から企業のトップの方々まで約6万名の方に受講いただいています。他にも、キッズスクールでは、4歳児(年中)の皆さんが弊社のレッスンルームに集まって、声を相手に届けるためにボールを投げながらのレッスンや、論理的にスピーチをするという練習をしています。

 最近では、集合研修を実施するのが難しいという企業が多くなり、2020年4月には新入社員研修がオンラインでの開催となったことを契機に、講師10人ほどが1人あたり約20名の方々に対してパソコンを通して、新入社員研修を行いました。他には、プロによる効果的なオンラインでの話し方を学んでいただける講座や、テレワークでも社員全員が同じようにスキルアップができるよう、見ながら実践できる動画を作成・提供し、役立てていただいています。

 今回のセミナーでは、「つい棒読みになってしまう」「話が分かりづらい」「説明が分かりづらい」と言われてしまう、という皆様のお役に立てるよう、コミュニケーションのために必要なスキルの中でも、特にシチュエーション別の表情、相手を惹きつける声のトーン、はっきり相手に伝わる声や話し方のポイントをお伝えします。

閲覧にはログインが必要です。→ .